パンから作るロシアの飲み物クワスを作ってそのクワスからパンを作った

クワスというロシアの飲み物を知っていますか?ロシアで最もポピュラーな飲み物の一つ。
 
 

 

 
ルーシ時代から飲まれている伝統的な飲み物で、ライ麦パンを発酵させて作るのが一般的。パンを発酵させてるのでほんのりとお酒っぽく微炭酸。甘いビールのようなパンのような味。手作りのものからペットボトルまでロシアではいろいろなクワスを飲むことができて、美味しいものは本当においしいです。初めて飲んだ人の中には「美味しくない」という人がけっこういますが、諦めないでいろいろなクワスを試してもらいたいです。きっと気に入るクワスがあるはず。
 
 
 
このクワス、日本では見かけないので飲むのが難しいです。
作るにも黒パン(ライ麦パン)を発酵させるというちょっと難易度が高そうなレシピ。
手軽に飲むにはどうすればいいかなーと思ってた矢先にこんなものをお土産でいただきました。

クワスの素を使って作るクワス

 
 
クワスの素!!
これがあればお手軽にクワスが作れます!やったね!
原材料は、ライ麦パン粉、小麦パン粉、麦芽が使われているらしいです。

追記
クワスの素は日本で売られていないから説明しても真似出来ないだろうなと思っていたのですが、なんとAmazonで売っているのを発見しました!
別メーカーのものですが、これで日本でもクワスが作れますね!

 
 
それではこのクワスの素のレシピ通りにクワスを作っていきたいと思います。
 
必要なもの:クワスの素100g、イースト5g、砂糖150g、水2.7リットル
 
 
イースト、砂糖、温水(+30~35℃)を加えて
 
 
 
よく混ぜる。
 
「必要に応じてライ麦ビスケット、クローブ、レーズンを加える。」と書かれていましたが、必要に応じる場合がどんなときかわからなかったので無視。
一応ググったりロシア人に聞いたりしましたが、入れる必要はないよと言われたので入れずにいきます。
 
 
少し経つともうこんなに発酵して泡がブクブク状態。
 

生きてる。
 
 
ここで1つ気になったのが、お酒を作るのは禁止されてる問題。
日本では1%以上のアルコールが含まれるものを作ると酒税法的にアウトらしい。
色々調べると、普通の作り方で1%以上を越えることはないと説明しているページもあるし、日本で販売されているロシア料理レシピ本にもクワスの作り方は掲載されている。
 
何よりも説得力があったのはロシア人の友達のこのセリフ。
 
「クワスがかんたんにアルコール1%になるならロシア人は全員手作りしてるよ」
 
確かに。そんなに簡単に作れるなら酒不足のソ連時代にアルコール摂取のために接着剤飲んだりしないはず。
 
 
 
さて、そんなこんなで1晩経ちました。出来上がったものを濾した(使用済みのクワスの素が沈殿してるので)ものがこちら。
 
 
レシピには砂糖を入れて冷やして完成とあります。砂糖の量は書かれていなかったので適当に。
ちなみに濾した残りかすのクワスの素を使い、さらにクワスを作ることが可能だとか。
その場合は、残りかすのクワスの素+新たなクワスの素50g、砂糖70g、温水2.7リットルを使って下さい。
 
 
で、味はどうかといいますと…
 
 
酸っぱい。酸味のある甘酒のような感じがする。もしくは焼く前のパン生地を炭酸水で解いたような感じ。砂糖が足りなかったのかな?と一瞬思いましたが、砂糖どうのこうのではない感じの酸味。
色もロシアで飲んだものより薄い。飲めなくはないけど、コップ1杯飲むのも自分にはきつい感じ。
これは失敗かもと思いつつ、ロシア人に毒味してもらうことに。
 
飲んでもらったのはロシア人3人。友達2人とたまたま来日してた友達のお母さん1人。
お腹壊されてもまずいし、飲ませるのはちょっとまずいなとためらったのですが、ロシア人たちは飲ませろ飲ませろとのりのりなご様子。
飲んでもらい感想を聞くと、「普通」、「問題ない」、「キツめだから日本人には無理なのかも」、「おいしいクワスではないけどまずくもない」と思ってたよりいい反応。
失敗じゃなかったんだ!
そしてその後、友達のお母さんの衝撃的な一言が。
 
「これはいいパン種になる」
 
何が衝撃かわかりますでしょうか?
クワスはパンから作る飲み物と先ほど説明しました。
しかし、クワスからもパンを作れるという衝撃。
米から作った日本酒が米に戻るような衝撃。
パンからクワスを作って、クワスからパンを作り、またクワスを作る。
卵が先か、鶏が先か。パンが先か、クワスが先か。
もしかしたら永久機関になるかもしれない。
 
いてもたってもいられなくなったのでレシピを聞いて作ることに。

ちなみに友人は私が新たにクワスを仕込み材料を揃えてる間にクワスからパンを作ったらおいしかったらしい。
(最初のクワスはその友人にぜんぶあげた)

 
材料:
クワス 1カップ
ライ麦粉 1カップ
強力粉 1カップ
全粒粉 1カップ
砂糖 大さじ1
塩 少々
サラダ油 大さじ2
 

友人はAmazonで粉類を買ってると言うので私も真似して同じものを購入。

これで同じ材料を使うので失敗はしないはず。


早速作ります。
まず、クワスに強力粉を少々混ぜます。1カップでもOK。
1カップ入れて
 
混ぜた
 
混ざったらそのまま寝かして少し発酵させます。
混ざった半液体の生地が1.3~1.5倍程度になるくらいが目安らしい。
泡がぷつぷつと出た程度でもOK。つまりちょっと発酵させるくらいでいいらしい。
 
その少し発酵した生地に、油と砂糖と塩を入れて混ぜ、残りの粉を全部入れて混ぜます。
 
出来上がった生地がこちら
 
 
生地が出来上がったらこのまま倍くらいの大きさになるまで発酵させます。
ちなみにこの発酵させる前の段階で冷凍させると保存することが可能だそうです。
 
レンジの発酵モードを使ってもいいし、温かいところに放置でもOK。
時間をかけて発酵させるほど黒パンっぽい酸味が出るということ。
 
一晩寝かせた生地がこちら。
 
いい感じに膨らんでいます
 
これを適当な型に入れて、少し発酵させ膨らませます。
 
 
あとはオーブンに入れ、予熱なしの180度で55分焼いたら完成です!
 
 
 
そのまま食べてもいいけど、何かを乗せてブッテルブロード(ロシアのオープンサンド)にするのがおいしい。
 
 
今回試してみたのはクリームチーズとカルパス。
ちなみにカルパスとサラミは似て非なるものらしい。
サラミがイタリア発祥で、カルパスはロシア発祥。
ロシア語のソーセージ、Колбаса(カルバサ)がなまってカルパスになったということ。
なので今回カルパスを乗せて美味しくいただきました。
にんにくと一緒に食べるのもおいしい。スモークサーモンを乗せてもおいしいはず。
 
ぜひ皆さんもクワスを作ってパンを焼いてロシアの味を堪能してみて下さい!
 
 
 
 
 
 
作り終えてからレシピを教えてくれたロシア人の友人が、
 
「クワスがなくてもイーストで作れるし、ライ麦粉入れないほうが美味しいパンになるよ」
 
と本末転倒なアドバイスを送ってくれました。
 
おしまい。