ロシアの歴史で食べられてきた最も伝統的なロシア料理。
現在でのロシアでも食べられている様々な料理を紹介したいと思います。
以下翻訳です。
古代ロシアの食べ物
Древнерусская еда
長い歴史のなかでロシア人は様々なレシピを発明した。
ヨーロッパ人はロシア料理をレベルが低いとし無視していた。
だがロシア料理は外国から学んだりしながら発展してきたのだ。
食卓でいつの時代も最も大事だったのはスープである。
「スープ」という単語がロシア語に入ったのは18世紀の終わり。それまでは汁物を「フレボーヴァ」と呼んでいた。
シチー、ウハー、サリャンカ、ボルシチなどのスープ。
夏はだいたい冷たいスープを食べていた。アクローシュカ、クワスのバトゥヴィニヤ、スヴェコーリニク、軽い野菜スープなどだ。
シチー: ロシアを代表する料理の1つ。基本はキャベツをベースにした野菜のスープ。
ウハー: ロシアの魚を入れたスープ
サリャンカ: もとはウクライナ料理。香辛料を使った味の濃いスープ。
クワス:ロシアでよく飲まれる黒パンを発酵させて作った微炭酸飲料。
アクローシュカ:クワスを使った冷製スープ。
バトゥヴィニヤ:アクローシュカと同じクワスを使った冷製スープ。肉は入れない。
スベコーリニク:冷たいボルシチのようなもの。葉野菜やキュウリがメインの具材。
一番人気だったのは勿論
シチー。60種類もあった。
シチー。60種類もあった。
肉入、魚入り、きのこ入、怠けシチー、空っぽなシチー、青いシチー、酸っぱいシチー、イラクサのシチーなど。
金持ちと貧乏人では材料が違うけどやり方は同じ。
必ず入れるのはキャベツとなにか酸味を加えるもの(サワークリーム、りんご、漬物の汁など)。
あとは人参やパセリの根っこ、ハーブ(青ネギ、せろり、ディール、にんにく、胡椒)、肉、場合によってきのこを入れた。
ウハーは野菜を出来るだけ少なく入れる。
古典的なウハーとは魚のパイと一緒に飲む濃いブイヨンである。
ロシアの伝統では魚料理は必ず一つの種類の魚で作り、何種類もの魚を混ぜない。
その魚の味だけを楽しみたいからだ。
古典的なアクローシュカは2種類の野菜で作る。
片方は特徴の無い味(ゆでじゃがいも、人参、カブ、きゅうりなど)で、もう片方は独特な味と香りがする(パセリ、セロリ、エストラゴン)。
ほかに魚を加えたり、牛肉、鶏肉を加えたりする。
必ず入れるのはゆでたまごとサワークリーム。味付けはマスタード、黒胡椒、ピクルスなど。
もうひとつとても大事な食べ物がある。それはカーシャである。
もともとはお祭りや行事の食べ物だった。12世紀には、カーシャは宴会の同意語だった。
少しずつ行事から離れていき日常生活に根強く入り込んだ。
しかも農民や庶民だけではなくツァーリ(皇帝)も食べていたという。
ピョートル大帝も大麦のカーシャが大好物で、「ロマノフの大好物」とした。
19世紀に大麦のカーシャにペルローヴァヤと上品な名前をつけた(英語のpearlから)。
ニコライⅡ世も国民との親しみを表すため、1883年、皇帝になったお祝いに大麦のカーシャを出した。
カーシャ:おかゆ。米、麦、蕎麦などを水、ブイヨン、牛乳などで柔らかく煮る。
ロシア最古の料理の一つはブリヌイである。
いつから食べられていたかははっきりと分からないがキリスト教以前のロシアでも食べられていたそうだ。
ブリヌイは様々な伝統と結びついていており、供養のときや出産の時に食べていた。
今日まで伝わっているマースレニツァも古代の祭りである。
マースレニツァの一週間の間、ブリヌイを作っていろいろな具(イクラ、サワークリーム、魚、肉、きのこ)を入れて食べる。
もうひとつ有名な小麦粉からできるものが黒パンである。
他の国ではあまりないのだが、ロシアのお昼には欠かせないものだ。
ライ麦のパンは9世紀にロシアに現れ、すぐにロシア人にとって大好きな食べ物となった。
お金持ちの家でも貧乏な家でも食べられていた。
小麦粉の白いパンが作られるようになったのはもっと後のことであり、広く食べられるようになったのは20世紀。
白いパンは特別な日の食べ物だった。なので黒パンとは違う店で作られていた。
キリスト教以前からロシアで食べられ、今日に伝わったもう一つの食べ物はプリャーニクである。
もともとプリャーニクはライ麦、蜂蜜、ベリージュースを混ぜたものであり、「蜂蜜のパン」と呼ばれていた。
蜂蜜の割合は5割近くあり、とてもシンプルで美味しいプリャーニクだった。
そこから少しずつスパイスを入れるようになった。
シナモン、クローブ、カルダモン、ナツメグ、ミント、アニス、生姜など。
だんだんとスパイス入りの生地がプリャーニクの生地になっていった。
スパイス(ロシア語で「プリャーナシチ」)がたくさん入っているのでこの名前になったのだ。
ほかに忘れてはいけないロシアの小麦粉の料理がある。ピロークである。
大昔から外国の影響を受けずロシアに伝わってきた真のロシア伝統料理である。
特別な日に作るもので、「宴会」と同じ語源である。
しかもそれぞれの行事にはそれぞれ違う種類のピロークを作っていたので様々な具と種類のピロークができた。
具には、肉、魚、にしん、卵、トゥヴァローク、きのこ、カーシャ、カブ、ネギ、キャベツなどなどあった。
果物やベリーを入れればデザートにもなる。
今でもロシア人の大好物の一つでおしゃれな店でも友達の家でも食べられる。
16世紀から大きく3つに分かれて、修道院の料理、田舎の料理、皇室の料理となった。
ピローク:ロシア風のパイ。
修道院の料理は、野菜、ハーブ、葉物野菜、果物がメイン。特に断食の間に主な食料だった。
田舎の料理もあまり種類がなくシンプルだった。
しかし、特別な日の食卓は少なくとも15種類のごちそうを出していた。
昔のロシアの一番大事な食事はお昼である。
少しでもお金持ちの家だと4つの料理を出していた。前菜、スープ、メイン、ピローク(若しくはピロシキ)。
ボヤールの宴会では50くらいの種類のごちそうを出していた。
ツァーリの宴会では、150~200種類もあった!
1回の食事の長さは6~8時間。その間に10回ぐらい食器替えをしていた。
1回にあたり20種類くらいの料理が出された。
例えば、野獣の料理10種類や魚の塩漬け数種類やブリヌイとピローク10種類など。
料理はだいたい一つの野菜や動物をまるごと使っており細かく切ることはあまりなかった。
細かく来られたのはピロークの具くらいだった。
残念ながら全ての料理が今でも作られているというわけでもない。多くのものは食べられなくなったりレシピが失われたりした。
例えば昔は魚料理の種類が多かったがとても減ってしまった。伝統が失われただけではなく魚の種類自体が少なくなったという。
もともとあった野菜も外国の野菜に負けて消えた。
たとえば昔はカブが広く使われていたが、現在は輸入されたじゃがいもに変わった。
田舎のごちそうで野天干ししたカブがある。味はドライフルーツみたいだ。
因みに今の人と違い、根っこの部分だけではなく葉っぱも料理に使っていた。
サラダを作ったりスープの具に使ったり。
記録がないというのも大きな損である。
ТоварищДынин
これがないと )))
shtepa
オセチアのピロークはビーツの葉っぱを入れたりする
motya
>修道院の料理は、野菜、ハーブ、葉物野菜
絵ではスーパーマンがチェルナモールを追いかけて
いるようにみえるのは気のせい?
最近はカブをよく見るよ。素晴らしいものだ。
特に夜中に食欲がひどくなったときとか最高だ。
МЕРЗОПУПС
なんて素敵な記事。
それと同時に危険な記事である。
よだれが出過ぎ。
ちょっと行ってくる…
TEHb
因みに、ブリヌイはあまりにも昔のものだから
ロシアのものだとか言うのはおかしい。
小麦粉が出来た瞬間にブリニが出来たからね。
ZET19
トマト、じゃがいもなどの南アメリカのものは既にあったわけ?
Puls
カブは夜にピッタリだ。
晩ごはんから3時間経って、まだ眠くないのになにか食べたいとき、
サーロのサンドイッチとかクッキーとかお菓子とか
ひまわりの種とかの代わりにカブを食べるといい:)
Mycroft
晩ごはんはまだ遠いよ~ :(
Primus525
ケフィアを元にしたアクローシュカってロシアのものだっけ?
esin80
ウオッカがなくなったら、ウハーがただの魚スープになってしまう
ATOM2030
ひどい。まだ仕事にいなきゃいけないのに。
お腹すいたあああ!
Maconn
さっき食べたのにまた腹減った。
今は多くの主婦がレトルトを使っているからレシピが無駄に使われない。
yaplakal.com/forum2/topic1231718.html