ロシア人はアイスが大好き。
特に冬に食べるアイスが好きです。その理由は溶けないから。
以前ソ連のアイス事情について紹介しましたが、今回は現在のロシアのアイス工場の様子を紹介したいと思います。
関連記事:どうしてソ連のアイスクリームは世界一だったのか?
実際に行ってきました:【寒いモスクワツアー】真冬のモスクワでアイスクリーム工場見学へ行ってきた
以下翻訳です。
トゥーラでPLOMBIRを作る話
Как в Туле делают настоящий пломбир
※PLOMBIRは卵と生クリームが入っているなめらかな食感のアイスクリーム。野菜由来の脂肪は一切使わない。味はMOWに近いかな。大体味はバニラ味だけど、チョコとかもある。 byおそロシ庵ロシア人スタッフ
ある素敵な春の日にユニリーバに招かれて私達はトゥーラに向かった。目的地はアイスクリーム工場!
アイスがどのように考えだされているか、どのように作られているかを見せてもらって、味見までさせてもらった。
ウィリー・ウォンカの工場への見学は映画でしか出来ないと思ってた?
金曜日の朝、愉快な仲間とトゥーラに向かった。
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2時間でトゥーラに到着。この写真はなんだか元気がない。
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工場は2011年5月23日から営業している。作りたて!
総合面積は6万平方メートル。写真は建物の一つ。
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警備が厳しい。オリンピック中のソチ空港みたいな検査を通った。
私達は違う国の大事な場所に来た外国人の客だって想像してみた。
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工場内は歩道しか歩けない。
300人のスタッフが働いているけどみんな歩道のみ歩いている。規律。
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見学の前、安全設備の説明をされた。
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工場の中には、製造工場、冷蔵庫、運輸センター、国際アイスクリーム研究センターが入っている。見学は、その研究センターと作っている所だった。
研究センターの建物。
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2つのグループに分かれて、私の方が製造工場へ、もう一つは研究センターへ向かった。
製造現場に入るのはそう簡単ではない。まずは時計、イヤリングなどを外すこと。そして内の人のふりをする。そのために服装を変えなきゃ。
「サイズは?あなたにピッタリのがあるからどうぞ。」
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ちゃんとした偽装というのは靴まで考えなければいけない。
そうだ、写真撮ろう!編集部のみんな、びっくりするね!
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私達も写真を撮った。
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そして髭の生えている男の人が髭マスクをつけられた!
実はジェット・マロース(※ロシアのサンタ)の集まりだっんだと想像して、ずっとプレゼントをおねだりしていた。
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今日髭をそったっけ?
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秘密だけど、私と一緒にうさぎが見学に来たんだけど、その子も耳におとなしく帽子を被った。
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ウサギちゃん以外みんなは手をちゃんと洗って、水の改札を通って、手に除菌スプレーをつけた。
あの黒い穴見えるかな?そこに手を突っ込むと除菌液がつく。
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案内してくれた人がとてもいい人でラッキーだった。工場のトップマネージャー達だった。
生産現場のトップ、新しい技術開発のトップ、品質保証のトップ。
彼らはちょっと変わったマネージャーで、とても満足しているような感じだった。
アイス工場で働けば私も満足していたかもなあとぶつぶつ言ってみた。
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製造現場のマネージャーのAndrejKrivkoが工場の奥に案内してくれた。
ここはスーパーヒーローの映画の音楽が流れている。
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見学はアイスの材料が保存されている場所から始まった。温度は二通りあって、20度のところと5度のところ。5度のところでバターなどの腐りやすいものを保存している。
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材料のチェックは品質保証のスタッフが法律にそって行っている。
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材料は人工的なものはなく、バター、粉ミルク、砂糖、グルコース、乳化剤などである。
アイスの生産過程は混ぜるところから始まる。これがベースとなる。
材料を量って、混ぜるなどは機械がするから人による誤りはおこらない。
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できたものを決まった温度まで温めてフィルターを通して均質化しパスチャライゼーション(※低温殺菌)のところに進む。
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均質化というのはエマルション(※乳濁液、乳剤)を作る過程で、脂肪を均等にすること。脂肪率によって均質化の仕方が変わってくる。要するに大きくて賢いミキサーってこと。
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パスチャライゼーションというのは温度を変える過程。決まった温度にしてそのまま一定の期間保つ。パスチャライゼーションのおかげで材料が完全に溶け合うし、菌も死ぬ。真剣に見ている人の写真しかないけど。
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次は冷やす過程。パスチャラゼーションのあと、できるだけ早く2~4度まで冷やして次に運ぶ。
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乳化剤などはアイスの欠かせない材料である。乳化剤のおかげで脂肪と水分が溶け合ってエマルションが存在しえるし、出来上がった商品が溶けにくくなるし、押出成形をよくし、へこむことを防ぐ。
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いったん休ませて、次は凍らせる。マイナス5~6度まで冷やして、同時に空気を入れる。その段階でアイスらしい触感ができる。
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工場でワッフル系も作っている。コーンとカップ。
コーンの作り方はクレープに似ている。クレープを円錐にする。
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ワッフル渋滞だ!
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やさしい手でカップを型に入れていく。
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凍らせた後、パイプを通ってディスペンサーに入ってそこからカップ、コーンなどに移る。生産ラインは8本ある。
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永遠に見ていられる。私たちも留まってしまった。魔法だ!
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中にチョコが入ったカップ。この機械がチョコをカップの中に吐き出す。
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チョ
コを口に吐き出されるように立ったが駄目だった。
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次は急に冷やすところにいく。低い温度の中でしばらく置いておく。
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各段階で品質への気配りがよく伝わる。 我々もチェックしようと思った。
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重さはその場で自動的に量れる(Checkweigherという機械で)。
もし重さが違ったら自動的に外される。
こっちはちょうどいい感じ。
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廃棄物はどうなるんだろうと皆さんも気になるでしょう。私は気になっていてどうしようもなかった。
私だけではない。
そしてついに廃棄物発見。:)
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廃棄
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廃棄
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結局持って帰れなかった。
私たちがお願いしたり、叫んだり、泣いたり、実験に必要だと言ったりした。
ジェット・マロース委員会まで作った。でもとうとう最後まで信じてもらえなかった。
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商品は10種類くらいある。例えば、エスキモー。Plombirを棒にさして、チョコをかけたりかけなかったりする。世界で一番人気のあるアイスの形の一つであろう。この工場でエスキモーを5種類作っている。
こっちはチョコなし
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チョコあり!
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ちなみに、エスキモーの歴史は100年以上!
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棒をもう少し。
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この機械はエスキモーに棒をさす。この部屋は軽くてロマンチックな音楽が流れている。
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さあ、包装の部屋に行こう。
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ここはとても真剣な女性が働いている。
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スタッフが多くて300人くらい。
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金属探知機が余計なものがアイスに入らないように見張っている。
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何かが起こったら音がなって、パッケージを開ける。
この工場はとてもしっかりしているからきっとそんなこと起こらないと思うけど。
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ガスマスクもある。臨時用。
でも私たちが考えたのは、スタッフがおいしいにおいで頭がおかしくならないように時々つけているのではないかと。
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私たちは狂ったように周りのすべてを撮影。
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永遠にいてもいいような生産現場の見学のあとで、開発センターに向かった。
研究所のマネージャーであるAlexander氏がここは全てにおいて本格的で科学に沿った開発か教えてくれた。
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商品の品質チェックは直接作っているところだけではなく研究所でも行われている。
見た目、重さ、物理的科学的数字が標準に合っているかどうかチェックされる。
商品の安全性がマイクロバイオロジー研究所でチェックされている。
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決まった数の中からサンプルを出してそれを賞味期限が切れるまで保存する。
いつでもチェックできるように。ガラスを通して研究所を見ていた。
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以上理論の部分だ。
早くアイスのところに案内して!やっと連れて行ってくれた。
すべての種類を食べてみた。
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みんな頑張って!
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この子供のような顔見て!
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好きなようなアイスを作ってみていいとのこと。
ナッツをかけたい?どうぞ、いくらでも!
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チョコ?
どうぞ!
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大きな男の人を幸せにして笑わせる簡単な方法
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私は断食中だったけど、この素敵なアイスを食べてみるためちょっと 破った。
全然戸惑う顔をしていない。意識的に破っていく。
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おいしそう
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そのあともう少し交流をして、Plombirがいかにも体にいいか 栄養士の話を聞いた。
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超満足して幸せな気分でモスクワへ帰った。
アイスの入ったバックを持って。
雪が降っていた。でもいいや。
ロシア人は冬でも夏でもアイスを食べている。なぜかというと好きだから!
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この見学を可能にしてくれたスタッフ、案内してくれた人、読んだ読者の皆さんにありがとう!とても楽しかった。さあ、みんなでPLOMBIIIIRと言いましょう!
slivovaya.livejournal.com/102635.html
実際に行ってきました:【寒いモスクワツアー】真冬のモスクワでアイスクリーム工場見学へ行ってきた