5月9日のロシアの戦勝記念日を筆頭にロシアでは記念日に雨が降ることはありません。
雨を降らせないためにロシア空軍が雨雲に薬を散布し雲を消滅させるということを数十年続けているそうです。
とは言ってもこれはパレード等政府のイベントを行うモスクワのような大都市だけ。
副作用(?)で郊外では逆に大雨になったりするという噂も。
今回の記事は戦勝記念日のための雨雲消滅作戦の準備をしている所を紹介した記事です。
それでは以下翻訳です。
雲を追い払う方法
Как разгоняют облака
5月8日の朝、モスクワ郊外にあるチカロフ空港は賑やかだ。9日のパレード時に雲を追い払うため飛行機の準備を行っているのだ。どのように行うのか知らなかったので睡眠時間を削って見に行ってきた。

01. かなり待たなければいけなかったので、ヘリコプターの写真を撮って時間を潰していた。

02. 飛行機も。

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05. たくさんのMI-8

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07. 空のも。

08. 地上のも。

09. An-72

10. ロシア空軍の広報担当者と記者数人が停まっている飛行機の方に向かう。それらの飛行機が雲が消えるまで必要に応じて薬をまく。

11. An-12とAn-26という飛行機が全部で10機程参加するという。

12. 待っている間飛行機の中を探検。

13. 操縦室の入り口。スタッフの冗談。

「お客様へ。降りたい空港についたら予めてお声をおかけください。」
14. An-12が初めて飛んだのは1957年。1973年まで作られていた。だから時代遅れな雰囲気。液晶画面などがない。

15. 操縦室。ここからが一番いい眺めだろうね。飛んでいる時にここから写真を撮りたい。

16. 機長の椅子

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18. ダッシュボードが高くて窓の外はあまり見えない。其のために操舵手がいる。

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20. エンジニアの居場所?

21. これは何でしょう?当ててみて。

22. 酸素。飛行機は9000メートルの高さまで飛び、薬によってはハッチをあけて撒くためスタッフは酸素マスクを付けなければいけない。

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27. 後部銃座だった部分。An-12は元々は軍隊の運送機。

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29. 操舵室。

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31. An-26の中。

32. やっと仕事が始まった。飛行機のところに車が来てなにかを出し始めた。

33. 液体窒素。雲を払い消すときに使う物の一つ。

34. 窒素のタンクを細かい氷を作る機械につなげる。外に筒が出ていてそれを通してマイナス90度まで冷えている空気が圧力をかけられ出されていく。雲は滴からなっているが、その冷えた空気と接すると、雲の滴も凍り水として降る。

35. 次はコンクリートの粉の箱を詰める。これは手で撒く。

36. 落ちるとき箱が開いて中のコンクリート粉が雲を抑える圧力になる、また湿気を含ませてやはり降水となるので雲が消えるわけだ。

37. 高いところにある雲だけではなく、いわゆる温かい雲の対策としても使う。窒素の方は温かい雲にたいして使えない。マイナス0.5度だと効果がない。

38. 雨を降らせるだけではなく、逆に降らないようにさせるという手もある。追い払っている間に降ってほしくない所で降ってしまう恐れがある場合その方法を使う。窒素かコンクリートを普通よりたくさん撒くと雲は降ることがなく風に乗ってどこかへ行ってしまうという。

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40.荷物積みが終わったら燃料を入れるスタッフが来た。

41. 飛行機は9時間飛ぶ事ができる。

42. 天気予報によると雨にはならないはずだが、一応数機が見張らなければいけない。ぜったいに雨が降らないように。

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49. 荷物も積んだし、燃料も入れたし、休む時間だ。

50. 出発は翌日の朝4時。

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54. ご清聴どうもありがとうございました。

ロシア空軍の広報に感謝。
ps_42
丁度その話をしてた。
コンクリートは一番安くて強力
dmitrydreamer
そして誰かの頭にそのコンクリートを流すという
shewolf_org
箱のままじゃなければまだましだね。 :)
docent
そういう箱が本当に開かなくて、
民家の屋根に落ちて穴があいたって話を聞いたことある。
shewolf_org
後部銃座
の部屋をもっと写真とればよかったのに。
中がどうなっているか気になるけど入ったことがない。
lrlay777
中は面白いものなにもないと思う。
昔は機関銃が置いてあったけど今はくさった回転砲塔と窓だけ。
evroru
とてもおもしろかった。ありがとう。
ilyavaliev
箱が誰かの頭の上に落ちたら??
victorborisov
ひどい。
モスクワはただでさえ空気が汚れてまともに呼吸できないのに、
空からコンクリートを撒くなんて。
docent
モスクワじゃなくて、モスクワから200-250キロ離れたところで撒いているんだよ。
victorborisov
よく撒いてくれたんだね。
GWには降らなかったけど、ここ2週間くらいずっとざあざあ降っている。
docent
それはこの人たちのせいじゃないだろ ))))
ilyavaliev
200キロ離れたところなら撒いていいわけ?
gromitch
記事ありがとう。
俺もコンクリートを撒くって話聞いたことある。
nik_and_tos
19枚目、外をどうやって見るわけ?あれじゃ見えないじゃん。
21枚目、スピーカー?
docent
操舵手が教えてくれる。
21は違う。
nik_and_tos
着陸はどうやってするの?
何も見えないじゃん。
docent
操舵手の部屋は一番前にあるし、ガラスが多いからよく見える。
_iga
コンクリートを撒かれる一般人がかわいそう。
docent
都会に住んでいる人は車や風で舞い上がった塵の方をたくさん吸ってしまうと思うよ。
Человек с камерой
docent.livejournal.com/164749.html
