「ネットをUSBにダウンロードして欲しい」「送信しても紙がFAX機から戻ってくる」 ロシア人シスアドの苦悩

PCを扱えない人に忍耐強く教えるシスアドの記事を紹介します。

以前、PCを使いこなす80歳のおじいちゃんの話を紹介しましたが、今回はその逆です。

普段からPCを使っている人たちからすると、全くPCを知らない人はものすごい質問をしてくるそうです。

 

関連記事:ロシアのコンピューターおじいちゃんがすごい!80歳でOSの再設定、テザリング、新Operaの欠点も理解してる!!

 

それでは以下翻訳です。

 

 

怠慢なユーザーと耐忍強いシステムアドミニストレーターについて

О нерадивых юзерах и терпеливом сисадмине

 

 

 

 

あなた達はアホユーザーについてなにも知らないだろう。俺の仕事場で「インターネットをUSBメモリーにダウンロードしてくれ。」というセリフをごく普通に聞くことができる。

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紹介しよう。こちらは俺の務めている病院。写真はネットで拾ったもの。病院はみんな同じだから写真なんかどうでもいい。医者たちなどのスタッフが250人いる。カザフスタンの田舎。俺は新しいテクノロジーを導入している。スタッフの95%は40歳から55歳までの女性。

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国が医者の仕事をより簡単にしよとして、報告書などを紙ではなくデータとして作れるソフトを作成した。わりと分かりやすいソフトで、ブラウザを開いたら使える。とてもユーザーフレンドリで分かりやすい。でもうちの病院の人たちは誰も分からないのだ。

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俺の仕事は新しいソフトの使い方をスタッフに教えること。まずはセミナーを行った。みんなを集めてパワーポイントでプレゼンをした。「質問はある?」と聞くと、全員が全てを理解したと答えた。
セミナー後の一ヶ月間、俺のところに一人ずつスタッフが来て各自一つの質問をする。その後、その質問が悪夢に出てきてうなされた。

「ソフトにどうやって入ればいい?ちょっと分からなかった。」

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最初の一週間はわりとましな人が来ていて、マウスも操作できるし、パソコンも起動できるような人。そういう人には教えるのが簡単だった。

「このボタンを押して、このボタンを押して」と。しばらくすると分かってくれる。

次の週、ゾンビが現れた。歳をとっていて、マウスを今までに2回位見たことある程度の人。

とても時間かけて教えなければいけなかった。ボタン一つ一つの意味を教えたり、コーヒーブレイクをしたり、非常に簡単な言葉を使ったり。子供と接するように、優しくゲームっぽく。

仕事以外の時間、夜中でも、彼女から電話がかかってくることもよくあった。その一週間夢の中で彼女たちの声が聞こえていた。

俺を名前で呼んで、「ググール」をどうやって開けばいいか教えてほしいと言ってた。

「開けようとしても開かない」、「ユーザー名とパスワードをください。◯△◇@mail.ruと入力するのに開かない」

彼女たちと接している間、僕は三つの段階を経た。

1は好奇心(「なんでこんなに頭が悪いんだろう?」)

2は怒り(「なぜこんなに頭わるいわけ??」)
3は卑下(「俺は頭が悪い。」)
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3週間目は晴れた月曜日から始まった。ニコニコしているおばあちゃんが来た。プログラムを教えてほしいと。USBメモリーを渡されてインターネットをダウンロードしてほしいと言われた。いつものと変わらないと思った。
でも実は彼女はモンスターだった。
彼女のことを「野菜」と呼んでた。
一週間を彼女にだけ費やした。マウスの持ち方が分からない。マウスを持って動かしていることとカーソルがどうつながっているかすら分からない。
ノートを出して、俺の言っていることをちゃんとメモってから、「分かりました。”ブラウゼール”を開くとあなたがおっしゃったんですね?」と言った。
ここで、これはやばいと分かった。

こういうおばあちゃんっているんだね。

分からないけど分かろうとしている。とても教えやすい。

一方、分からないし、分かろうとしない人もいる。

そういう人は何か動機を与える。(褒め言葉を使うか、「分からなかったら首になるぞ」と脅すか)

そして3つ目の種類は彼女。何も分からないし、分からないということ自体も分からない。

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夜、夢に彼女しか出てこなかった。彼女の笑い方、話し方全て覚えた。

「どうすればいいかただ見せてくれればいいのに。私は分かっているよ。これは”カソール”」

「アドレスをどこに書くの?ヤンデークスが出てきたよ?(※訳者注:yandexはロシアの検索サイト)」

「どうすればいいか忘れた。」

宇宙飛行士の宇宙遊泳準備のようだった。非常に難しかしい課題だった。

”ブラウゼール”を開いて、アドレスを打ち込んで、ユーザー名とパスワードを入れると。宇宙飛行士がキーボードのキーの配置を忘れたり、マウス操作の仕方を忘れたりした。

ユーザー名とパスワードを数時間かけて覚えさせようとしてた。システムに入るのに2時間かかっていた。

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年々出来上がった彼女の頭の中のアルゴリズムが新しいことに負けたくなかった。プロセッサをつけて画面を見て右手でマウスを持ってマウスの輪を回す・・
俺は泣きそうになってた。ドアをバタンと大きな音をたてて閉めて帰りたかった。
時々出た涙を手でかくして拭いてた。でも諦めなかった。どうしてもその女の人に新しいプログラムの使い方を教えなければいけない。
仕事で遅くまで残って、同僚に笑われて(「また愛しい彼女が来たよ」)、紙に動作を一つ一つ丁寧に書いてそれに従わせる。5日間を彼女に使った。そしてやっと成功した!

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だから今は誰かが「ユーザーはアホだ、『デスクトップからインターネットが消えた』とか言っている。」と文句言っているときに俺はただ笑っている。

 

 

月曜日に仕事に出るとおばあちゃんが俺のところに来なくてなぜか寂しかった。でもしばらくしたら同僚の女の子(22歳)がやってきた。

「Faxの送り方教えてください。何故かいくら送ってもFax機の外に紙が出てきてしまうの。」

そう言われたら、やはりアホなユーザーはこの世から消えないと実感した。

 

 

追記

一ヶ月後、あのおばあちゃんにパソコンの使える人が補佐として付けられた。

俺の努力は無駄になった。

 

 

 

 

 

 

 

Danilatotti
俺のおばあちゃんは68歳だけど、 

 自分のノートパソコを持っていてスカイプを使いこなしているし、

 ソーシャルネットワークで時間を潰している。

 この間タッチパネルの携帯をあげた。
だから「インターネットをUSBに」って・・・

 お前はすごい田舎に住んでいるか笑われているかどっちか

 

 

 

shrec
興味があるかどうかが重要。年齢関係ない。

 

 

 

Postsdal
普通でしょ。俺も自分のおばあちゃんに1週間かけてスカイプの使い方教えた。

 今は彼女が友達に教えている。88歳。
携帯電話はあまり使えないけど。

 「サヨナラ」と言ったら、携帯電話が自動的にオフになると思い込んでいる。

 

 


ganjenium
人間に対しての気配り不足の問題じゃない?

 子供と同じように対応すればいい。

 

 

 

Kasupogatr
私も・・・ほしい・・・USBに・・・

 

 


panda1945

 きっと無駄ではない!

 禅レベルまで上がったと思うよ。

 なかなかできなようなことをあなたはしたから自慢できるよ。

 そのおばあちゃんと比べてどんなにバカなユーザーでも大したものではなくなったかも。

 

 


AnalCarnival
俺だったらもう10人くらい殺しているかも。

 すごいね、忍耐力

 

 

 

JohnSilver
「早く!助けて!プリンターが壊れた!」
「紙を入れてね・・」
「おお、ありがとう。」

 

 「全部壊れた!またお前のしわざだ!」
「キーボードの上の雑誌をどかして下さい・・・」
「おお、ありがとう」

「パソコンがつかない!!!」
「電源タップのスイッチを押してね・・」
「おお、ありがとう」


「英語にどう切り替えればいいの?」
「うぜえええ!」
「あ、できた」

 

 などなど
俺はシステムアドミニストレーターじゃない。

 自分もユーザーだ。ちょっと考えるユーザー。

 

 

 

Fantaziya
ネットからファイルを色々ダウンロードしたけど、どうやって元にもどせばいいか教えて。

 

 


ленивец222
すごいね。忍耐力すごい。羨ましい。

 妻に映画をダウンロードするの教えようとしたが、30分でもう限界。

 リストを作ってと言った。俺は自分でダウンロードするから。

 

 


Невидимый
FAXが相手に行ってくれないって?

 俺のスキャナーもだめだ。

 資料の紙がPCに入らず蓋の下で残っている!

 

 


Rocko
俺ならあっち行けというかも。

 馬鹿は死ななきゃ治らないね。

 

 

 

 

О нерадивых юзерах и терпеливом сисадмине

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