日本人の女性が一人でシルクロードを旅したマンガ『女一匹シルクロードの旅』の疑問点をウズベキスタン人に聞いてみた

以前おそロシ庵で紹介した
『女一匹シベリア鉄道の旅』 というエッセイ漫画。

作者の織田さんが1人でシベリア鉄道を旅したときの様子をマンガにしたものなのですが、今回その続編、『女一匹シルクロードの旅』を紹介します。

 

あまりロシアには関係ないように思えるのですが、旧ソ連のカザフスタン、ウズベキスタンがこの本には登場するのです。

 

まず最初に作者の織田さんから本を紹介していただきたいと思います。

女一匹シルクロードの旅

 
こんにちは!食を旅するイラストレーターの織田博子です。
 
 
 
 
以前、「おそロシ庵」さんで私のコミックエッセイ『女一匹シベリア鉄道の旅』(イースト・プレス)を紹介するステマ記事を書かせていただきました。
今回は、新刊『女一匹シルクロードの旅』のステマ記事を書かせていただく事になりました!
 
『女一匹シルクロードの旅』(イースト・プレス)
長距離バスを乗り継ぎ、中国は西安から、新疆ウルムチ、カザフスタン、ウズベキスタン、そしてトルコへ。にぎやかなバザール、オアシスの街、月夜の下で踊る美しい女性たち …… 。
グラデーションのように変化する言葉や文化、美しい景色と人々の顔。かけがえのない出会いを繰り返しながら、心をつなぐひとり旅。
 
 
中央アジアの国々は、旧ソ連圏だったこともあり、今もソ連の匂いが色濃く残る地域です。
今回の記事では、ソ連色が強すぎてボツになってしまったネタを交え、中央アジアのソ連の残り香を紹介したいと思います。
 
カザフスタンの公園のモニュメント。
 
 
不愛想な接客とか。
 
 
特に、カザフスタンの「外国人登録制度」には大変な思いをさせられた。
本ではボツにしてしまったネタを、せっかくなので描き下ろしてみました。
 
 
どうやら、間違った行列に並んでいたらしい。
 


 
 
ということで、ロシア人にこの『女一匹シルクロードの旅』を読んだ感想を聞いてみました。
読んでもらったのはMurasakitonboさん。
以下、Murasakitonboさんの感想です。
 
 
一人で旅をしている女性というのはどれほど強い人でなければいけないのだろう。どれだけ人を信頼しなければいけないんだろう。日本国内ならなんの心配なく移動できるが、中央アジア、中東は別の話。しかも言葉を喋れないという。
 
この漫画を読んでいると、彼女の勇気と心の広さに感心する。自分じゃぜったい出来ないだろうなと。
それに、ものを見る目が鋭く、街の風景などの様子がよく伝わる。
ウズベキスタンに行ったことのある友だちに見せたら、「本当にそんな感じだよ」と言っていた。
 
その人はぱらぱらとマンガを見て、町並みの絵のところとか、町並みの風景、

お金をたくさん持ち歩かなきゃいけないこと、パン、シャシリーク、プロフなどの食べ物のこと。「本当にそんな感じ」らしいです。
プロフはとても美味しいって言ってました。特別な日にしか食べないらしいです。

『女一匹シルクロードの旅』は自由な旅人にあこがれている人にはぜひおすすめします。
 
 
 
ここで、「ウズベキスタンに行ったことのある友だち」を「ウズベキスタン人の友達」と勝手に脳内変換して勘違いしてしまったおそロシ庵管理人の私は、織田さんが気になる点をウズベキスタン人に答えてもらったら面白いんじゃないかと織田さんから聞いた気になる点をMurasakitonboさんへ送信。
 
数日後回答が戻ってきましたが、「あれ?勘違いしてるじゃん!」と上に書いた事に気づき、Murasakitonboさんに再確認。
「いきなりウズベク人に聞けと言われてびっくりしたけどたまたまウズベク人がいたから聞いてきた。」
と、素晴らしい仕事をしてくれました。よかったよかった。
 
 
 
以下、作者の織田さんの気になる点とウズベキスタン人の回答です。
 
 
「何故、ウズベクの人はあんなに旅人に親切で、好奇心旺盛なのか?」
 
中東エリアで初めて遊牧民をやめたのはウズベク人。周りの民族達はみんな遊牧民だった。
定住民ってことで工芸などが発達した。そして定住場所はシルクロードの途中に位置する場所となった。その時から旅人が魅力的になったのではないかな。
なぜかというと、違う国からのニュースやその文化と日常について教えてもらえるから。そこから外国のものに対する好奇心と新しいものに対する好意が湧いてきた。
 
 
 
「ラマダーンで子供たちがお菓子をねだるのは、イスラムの教えにある?それとも、ハロウィンやテレビの影響?」
 
 
お菓子の件だけど、この行事はイスラム以前のものでゾロアスター教由来。もともとは雨を呼ぶ行事だったんだけど、イスラムがやってきたらイスラムの中に入った。
因みにアラブ首長国連邦とサウジアラビアにはこの行事はない。この行事が存在しているのは中東、アフガニスタン、イランになります。
 
 
 
「ウズベクの女の人は、なぜあんなに太ってる?」
 


(※ウズベク人ではなくロシア人のMurasakitonboさん回答)
なんか失礼だから本人に聞けなかった。でも、食べものの関係だと思うよ。
肉をたくさん食べるし、バターとか食べるし、パンも食べるし。しかも家族みんなで集まってご馳走を食べるって伝統あるっぽいからたくさん食べる習慣がある。
ウズベキスタンに仕事でよく行く友だちがいるけど、その人はウズベキスタンに行くようになってから太ったって言ってる。
そしてウズベキスタン人のおもてなしは、客にたくさん出すって感じ。で、全部少しでも食べなきゃいけない。食べないとおもてなしをしている方はがっかりしちゃう。
お客さんにはたくさんのごちそうを!って感じの人たちみたいです。
 
因みにロシア人も乳製品、パン、肉、そして甘いものをたくさん食べるから年をとっていくにつれてどんどん太る人が多い。
というか、久しぶりにロシア人を見ると(今、久々にロシアに戻ってる)、全体的に大きな(高さも幅も)人が多い気がする。
 
 


それでは、「女一匹シルクロードの旅」プロローグをお楽しみください。
 
 
 
続きは『女一匹シルクロードの旅』本編でお楽しみください。
Kindle版も販売中です!
 
 
織田博子 作品集へのリンク( http://odahiroko.skr.jp/
Twitter(@Odahirokoillust
Facebookファンページ( 食を旅するイラストレーター-織田博子
 
 

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