前回に引き続き、モスクワソビエトツアー2016をダイジェストで紹介していきたいと思います。
今回は後半からです。
モスクワソビエトツアー2016後半
8月4日(木)
本日はモスクワ郊外のダーチャで一日を過ごします。
ダーチャとは別荘のこと。ダーチャとはロシアで一般的な菜園付きの別荘のことです。
街に住むロシア人のほとんどがダーチャを所有しており、休日をダーチャですごすロシア人は多いです。
現在のような大衆的ダーチャは第二次世界大戦中から大戦後の食糧不足の対策として、1960年代にフルシチョフ政権が一家族に最低600平米の土地を与えるよう法制化したものです。
今回、運良くツアーを受け入れてくれるダーチャを紹介してもらえました。
実は、最初予定したいたダーチャはツアー開催一ヶ月前に「やっぱりその日出かけるから無理!」とキャンセルされたため、急遽代わりに手配したダーチャです。しかしこれが大正解でした。
ダーチャの最寄り駅までへはモスクワから列車で移動します。この列車移動も普通のツアーでは体験できないものです。
乗車時間は1時間位。
駅からダーチャまでちょっと距離があるので、チャーターしたバスで向かいました。
途中、ダーチャの人から紹介された駅のそばにある小高い丘のモニュメントを見学。
ドイツ軍がこの街まで攻めてきて頑張って追い返した記念のモニュメント。
そして丘の上にあるので景色が素晴らしい&ちょっとしたお花畑みたいな感じでいい気持ち。
モニュメントを軽く見学し、バスでダーチャに向かいます。
ダーチャに到着して驚いたのが、今まで見たダーチャの中で一番きれいだったこと。
写真をFacebookに載せるとそれを見たロシア人の友達みんな、「すごい!」「こんなダーチャ見たことない!」「お金持ちのダーチャ?」と言った感想。
ダーチャの中と2階から見た景色はこんな感じ。
部屋の中を見学後、庭でまずはお茶を御馳走になります。
ピロシキも!もちろん手作り!!めちゃくちゃ美味しいピロシキ。
そしてお茶は本格的なサモワールで淹れてもらい、これにも大興奮。
さらに、手作りのクワスも!
これもすごく美味しかったです。今まで飲んだクワスで一番美味しかった。
軽くお腹が膨れたあとはお庭の散歩。
カシスやスグリなどのベリー類も庭にたくさん!取り放題食べ放題!!
そしてなぜか両隣のダーチャにもおじゃまさせてもらいました。
ロシア人がよく作るタイヤアート。
もぎたてのキュウリもらった。美味しかった。
周辺を散歩したあとは本格的な宴!!
まずはシューバを着たニシンというロシア伝統のサラダ。
上の赤いのはビーツにマヨネーズを混ぜたもの。下にニシンが入っています。
シューバとは毛皮のコートのこと。ビーツをコートに見立ててるわけです。
さっき庭でつんできたベリーも。
そしてメインのシャシリク!
シャシリクとはロシア風のBBQのこと。ロシア人の男性はこのシャシリクを焼くのが大好きだそうで、男らしさの象徴的な感じです。
お父さんが一生懸命焼いてくれました。特製ソースをつけて食べるのですがめちゃくちゃ美味しかった。
満腹になったので私は周辺を散歩することに。
そばに湖があるというので行ってみました。あわよくば魚を釣ろうとロッドを持って。
この日は本当にいい天気でよけいにこの場所が素晴らしいところに感じました。
湖も景色がすごく綺麗。しかし水際は草が生い茂り田んぼ状態。岸に近い水面には水草に覆われていたので釣りは断念。でもすごい綺麗な場所で満足。
散歩後バスでモスクワへと戻りこの日は終了。
とても楽しい一日でした。参加者の満足度No.1の日だったと思います。
8月5日(金)
まずはソビエトアーケードゲーム博物館へ。
この場所は以前おそロシ庵でも紹介した場所です。ソビエト時代に作られたアーケードゲームが置かれており、自由に遊ぶことができます。
この記事の時と場所が変わっていました。もっと中心地に近い場所へ移転。以前の場所のほうがガレージっぽくて雰囲気あったかな。
写真は全部参加者のみんなが写っていたので割愛させていただきます。
ゲームで遊んだあとはお昼ごはん。定番のМУ-МУ(ムー・ムー)へ。
ここもロシアスタイルの食堂のチェーン店です。
食事の後は次の博物館の予約時間まで余裕があったので街を散歩しながら向かうことに。
この辺りはカーチャの一番好きな町並みなで、カーチャ曰く、「ちょっと長く歩いて大変だったかもしれないけど、みんなにこの景色を見せることができてよかった。」とのこと。
そして次の見学場所、Bunker-42、冷戦博物館。
この場所は実際に使われていた核シェルター、秘密基地的な博物館です。
地下65メートルの深さに作られており、モスクワの地下鉄と同じ深さ。見学するには階段でこの深さを昇り降りしなくてはなりません。
地下鉄のいろいろなところに秘密の入口が作られており、そこからこのシェルターに作業員は入っていたそうです。
スターリンが作らせたけど、本人が生きているうちには完成しなかったとか。
この器械を使い、選ばれた2名により各ミサイル発射体験ができます。発射が成功すると上のプロジェクターにミサイルが発射され、世界が崩壊していく様子が映し出されます。ターミネーター2で見たことあるやつです。
一般の作業員はぶっちゃけ頭があまり良くないので、何も考えず簡単な指示に従い作業ができるように使用する機器類はシンプルに作られていたそうです。
この先は地下鉄につながってるのでみんなで行ってきて。警報がなったら止まってね。と言われ見学者だけで進んでいくと、級に出口の扉がバーン!と閉まり…
真っ暗になって警報が鳴り響きました。
このような訓練を当時は実際によく行っていたそうです。
それにしてもこの案内のおっちゃんがいちいち芝居じみてて、みんなを驚かそうとしてきて怖い。
あと、英語の発音が独特で聞き取れない。基本ロシア語で喋ってもらってカーチャが通訳をしていたのですが、ときどき英語で指示を出します。Blackをブレイク、Firstをフェストみたいな発音をしてわからなかったw。
そして最後にまた65mの階段を登って地上に出ます。ただいま。
そして最後の見学場所、モスクワレトロ自動車博物館です。
ソビエト時代の自動車を中心に世界中の珍しい車や名車がそろっています。
基本は各車にオーナーが別にいて、その人達から貸し出してもらい展示しているそうです。
で、意外なことに参加者のみんながあまり車に興味ないということが発覚(笑)。
なので軽く見学をして帰ろうとしたところ、博物館のオーナーらしき男性が現れ、いきなり解説(という名の車自慢)を始め、そこからさらに30分ほど滞在しました。
夜はソ連時代の雰囲気のあるレストランでみんな揃って最後の晩餐。
部屋にはソ連時代の雑貨やら電化製品やらが勢揃いだったのですが、残念なことに撮影禁止。
料理はボリュームが凄くて味もおいしく大満足でした。
8月6日(土)
モスクワ最終日。まずは朝からホテルそばのおみやげ市場、ヴェルニサージュへ。
このおみやげ広場もとにかく広いです。ロシアの民芸品などをメインとしたおみやげがたくさん。マトリョーシカ、ホフロマ、グジェリなどなど。
一人がチェブラーシカのマトリョーシカを購入したのですが、そこの店員さん曰く、日本人のお店をやってる人はこれを100個単位で買っていくとか。
ここは街中のお土産屋と比べると値段はとても安いです。なぜならば作者自ら売ってる場合が多く、卸値価格で買うことができるからです。
子猫が店番してるお店も。
そして、ヴェルニサージュ内にあるウォッカ博物館を見学。
小さい博物館ですが、係の人の話が面白かった。
例えば、宴会に遅れた人はお酒を一気飲みし無くてはならないというロシアのしきたりを作ったのはピョートル一世で、現在は50mlくらいだけど、当時は1.5リットル飲み干さなければならなかったとか。
1.5リットルって水でもきつい…。どんだけだ。
そしてありました!オーデコロン!
酒不足のソ連時代に酒代わりに飲んでいた最もメジャーな飲み物?です。
見学の最後にはロシア伝統の蜂蜜から作られたお酒、メドブーハを頂きました。
これが冷えててとても美味しく…
みんな思わず購入してしまいました。小瓶100ルーブル。大瓶でも300ルーブル。安いし、美味しいし、ペットボトルなので割れる心配がないとおみやげに最適。
博物館のお姉さんは商売上手。
その後、各自またお土産探しをしたり、昼食を撮ったりしてもらいホテルへ。
おみやげを荷物につめてバスに乗り空港へ。
楽しかったモスクワソビエトツアー2016は終了です。
以上、2回に渡りツアーの様子をダイジェストで紹介してみました。
個人的には特に大きな問題が起きず、無事にみんなが楽しめたことが何よりでした。
反省するべき点はいろいろとありましたが、それは次回に活かしていきたいと思います。
また似たようなツアー、別のツアーなんかも開催できたら楽しいだろうなと思います。
もし、次回開催ありましたら皆様の参加をお待ちしております!!
今回のツアーで見つけたもの、そして引き続きモスクワ滞在中の私とカーチャが集めたネタを8月20日(土)に開催されるソ連カルチャーカルチャーで発表予定です。
詳細記事はまた後日UPします。もうすでに二週間切っております。チケットはお早めに!カルカルのイベント詳細ページはこちら↓