日本から遠く離れた地、ロシアのサンクトペテルブルクでいつの間にか日本の粉物ブームの兆しが！！
つい先日、ペテルブルクのたこ焼き屋を紹介しましたが、今度はペテルブルクにできたたい焼き屋さんを紹介したいと思います。
ペテルブルクのたい焼き屋さん、その名も「Тайяки-кафе（タイヤキ・カフェ）」。オーナーのアナスタシア・ベレゼネツさん（以下、ナスチャ）にメールでいろいろとインタビューしてみました。
ロシアのたい焼き屋
たい焼き屋を始めようと思ったきっかけはなんでしょう？
ナスチャ：2010年の夏、アメリカに住んでいる友達のところに遊びに行きました。
ニューヨークに着いたその日に散歩に出かけると日本に関する小さな店の数に驚きました。
特に、料理にびっくりしました！日本にとてもおいしいものがこんなにたくさんあるなんて思ってもいなかったです。
しかも、それらはロシアではまったく知られていないものばかり。ラーメン、うどん、カレーライス、小豆のアイス、抹茶のアイスなどを食べてみました。
その中でも一番心を打たれたのがたい焼き！特にあんこの入っているたい焼きです。私はあんこにすっかりはまってしまって、毎日のようにあんこの入っているものを食べていました。ロシアへ帰るとき、たい焼き持ち帰ろうと思いましたができないということで、代わりにどら焼きを箱で買って帰りました。
それからは、どうにかしてこれらの日本の料理をロシアに持ってくる方法がないか考えていました。
NYで食べた初めてのラーメン
ナスチャ： 2013年、在ペテルブルク日本領事館の日本語講座の受験生になりました。
そこでセバスチャン・ダニーロフ（※以前の記事で紹介したたこ焼き屋のオーナー）と知り合いました。彼はストリートフェスティバルやマルシェなどに参加してたこ焼きを売っていました。
彼のやっていることは私のやりたいことにとても似ていたので一緒にやることになりました。
2人で様々なイベントに参加しました。とても楽しかったし、たこ焼きも大好評でしたが、やっぱり私はあんこのことを忘れることができませんでした。
ずっと、どうにかしてたい焼きをロシアへ持ってくることができないか考えていました。
ナスチャ： そして2015年の夏、私は思いつきました。「自分で作ればいいんだ。」って。
まず、たい焼き器を買うために貯金をし、中国へ注文し、レストランディというフェスティバルに参加しました。
たい焼きは大成功でした！！あんこの程よい甘さにお客さんはみんな感心していました。
私は、「今だ！」と思いました。そして本格的にたい焼き屋を作ったのです。
最初はやっぱり大変で、たくさんのお金を借りなければならなかったけど、やっぱり人生で一番いい決意だったと思います。
特にお客さんの感謝いっぱいのコメントを見た時にそう感じます。
私の目的は、たい焼きやおにぎりなどの料理をロシアに単に持ってくるのではなく、ロシア人に、日本の本当のストリートフードの雰囲気を伝えることです。
そして、それを通して、私の大好きな日本の文化も伝えたい！
初めて作ったたい焼き
ニューヨークでたい焼きを知ったとは予想外でした。
たこやき屋のセバスチャンとも知り合いだったんですね。彼のたこやき屋は先日おそロシ庵で紹介しました。
なぜナスチャさんはあんこのたい焼きにはまったのでしょう？
多くのロシア人はあんこが苦手な人が多いと思います。
去年、モスクワでおしるこをロシア人に飲んでもらったのですがあまり評判が良くありませんでした。
ナスチャ：あんこについてですが、私もお客さんがこんなにあずき入のたい焼きが好きだなんて驚きました。
メニューにも、あずきのたい焼きのメニューに「HIT」と書き加えたほどです。
おしるこのことは知りませんでした。ぜひ食べてみたいと思います。
たい焼きのレシピはどうしているのでしょう？インターネットで調べたりしたのでしょうか？
「あんこの程よい甘さにお客さんはみんな感心していました」とありましたが、これはナスチャさんのレシピがロシア人にあっていたのだと思います。
また、あずきはロシアで手に入りにくいと思うのですが、たい焼きの材料はどこからどうやって手に入れていますか？
ナスチャ：レシピは、日本に行ったことないのでインターネットで調べるしかありませんでした。
たい焼きのレシピが載っているサイトを大量に見て、30回くらい試作して今のレシピに至りました。もちろん企業秘密です。
材料は全て普通のお店で揃えています。あんこはサンクト・ペテルブルクのとある店で買っています。
ちなみにそのお店はペテルブルクで唯一あんこの買えるお店なんです。
たい焼きのメニューが充実していますが、お客さんに人気のたい焼きトップ5を教えて下さい。
ナスチャ：人気の味トップ5は、
1. Адзуки （あずき）
2. Лосось со сливочным кремом （サーモン入りクリームチーズ）
3. Банан-нутелла （バナナ＆Nutella）
4. Сыр-ветчина （ハム＆チーズ）
5. Клюквенный джем（クランベリージャム）
日本人のお客さんがお店に来たことはありますか？
ナスチャ：日本人はほぼ毎日来てくれます。V Kontakte（※ロシアのSNS）のグループに日本人のコメントの動画があります。
今後増やしたいメニューなどはありますか？
ナスチャ：とてもいい質問です！
実は現在、私のカフェは14平方メートルしかなくとても狭いんです。
この狭い場所で、たい焼き、おにぎり、アイスクリーム、飲み物をなんとか作っている状態です。
お団子やお好み焼きなどのメニューを増やしたい気持ちはありますが、場所的に無理なんです。
だから、より広い場所を買おうと思い、クラウドファンディングでプロジェクトを始めました。
必要な金額は50万ルーブルで、すでに31万4千ルーブルが集まっています。あと少しです。
プロジェクトのリンクはこちらになります。
なので、本当にメニューを増やしたいんです！
なるほど。今後の目標は大きなお店に移り、メニューを増やすということですね。
それでは最後に、日本人のみんなに何かメッセージをお願いします。
ナスチャ： 日本人の皆さんに伝えたいことは…
こんな素晴らしい料理ができて感謝しています！
とても美味しいだけではなく、体にもいいのです。ロシアでできるだけ広めていきたいと思っています！
あと、ぜひうちのカフェに来てください。喜んで日本語でお話をします。
カフェのグループはこちらです
場所
per. Brinko, 3、Sankt-Peterburg
