日本のボルシチをモスクワに持ち込んでмосквичка(モスクワっ子)達に評価してもらった

最近ちょくちょく日本でボルシチが売られているのを見かけます

そんな日本のボルシチロシア人はどう思うのか

そんな疑問を抱いたので日本で手に入るだけのボルシチを探してロシアへ持ち込み

москвичка(モスコビチカ)達に食べてもらいました。


※москвичка:モスクワっ子の意味。有名なモスクビッチは男性形、こちらは女性形。



P1050899_R


そもそもボルシチとは・・・

ボルシチ:Wikipediaより抜粋。

ボルシチ(ウクライナ語: борщ , [ボールシュチュ]; 意訳:「紅汁」)は、テーブルビートをもとにしたウクライナの伝統的な料理で、鮮やかな深紅色をした煮込みスープである。


ボルシチは、テーブルビートとタマネギ、ニンジン、キャベツ、牛肉などの材料を炒めてから、スープでじっくり煮込んで作る。但し、スープの中身は決まっているわけではない。

主材料にテーブルビートを使用している点は共通している。


このテーブルビートがボルシチの決め手。

テーブルビートとはビーツのこと。

ビーツ:Wikipediaより抜粋

テーブルビート、ビーツ、レッドビート(red beet)、ガーデンビート(garden beet)、ビートルート(beetroot)またはカエンサイ(火焔菜)とは、アカザ科のビート(Beta vulgaris vulgaris L.)の中でも、根を食用とするために改良された品種群を指す。

英名はBeetroot、table beet、あるいは単にbeetと表される。肥大した根は深い赤紫色で、アブラナ科のカブに似ているため「赤蕪」と呼ばれることがあり、19世紀には英語で「血蕪」(blood turnip)と呼ばれたこともあるが、ビートはアカザ科なのでカブの近縁種ではない。


ロシア人に言わせると、

「ビーツの入っていないボルシチは味噌の入っていない味噌汁のようなもの。」

ボルシチにとって最も重要な食材です。

しかし例外的にビーツを入れないものを「ボルシチ」と呼ぶこともあるとか。

ウクライナのクバニという地方ではビーツのないボルシチを作ったり、知り合いのロシア人はビーツを切るのがめんどくさい時にはビーツなしのボルシチを作るといっています。

しかしこれは例外中の例外です。



P1050960_R


















写真は先日管理人がボルシチを作った時の様子。

皮の剥かれたビーツ。

小指が立ってる・・・



そんなわけで、今回協力してくれたのはもちろんロシア人

20代女性3人主婦2人の合計5名です。ありがとうございました。

そして日本から持ち込んだボルシチは以下の6種類。


※商品ページがあるものはリンクが張ってあります。



MCC 野菜のボルシチスープ


P1050894_R


































MCC 渋谷ロゴスキー いなか風ボルシチ


P1050897_R


































MCC ボルシチ 7号缶


P1050898_R



































カルディ ボルシチ


P1050895_R



































CHITAKA ボルシチロシア風野菜スープ


P1050896_R


































エースコック 旅するスープ ロシアボルシチ


P1050893_R



































すべてレトルト&インスタント。

まずはレトルトを鍋に投入。湯煎します。


P1050909_R























イベント企画者である管理人は椅子に座り高みの見物。

家に押しかけ台所まで借りてるにもかかわらずただ出来上がるのを待つだけ。ダメですな。

ってことで待ってる間にインスタントのものが1つだけあったので空けちゃいます。

「エースコック 旅するスープ ロシアボルシチ」です。


P1050902_R



















スープの素とかやくを器に出す。

あれ?赤くない。そしてこれはカップラーメンにそっくりだ。

お湯を注ぐと・・・


P1050903_R



















あ、赤くなった。匂いがすごいカップラーメンです。

早速試食をします。


感想は次の通り。

・しょっぱい。

・ビーツの味がしない。

・インドで食べたカップトマトスープの味に似てる。

・日清カップヌードルのチリトマトと同じ味。(管理人)
・ビーツ、肉、人参、じゃがいも、胡椒を入れれば食べられる。


これは全くボルシチではありませんでした。ただのインスタント・トマトスープ。

そもそも材料にビーツを使ってません。インスタントなのでこんなものでしょう。










そうこうしていると鍋が沸騰しレトルトのものが出来上がったので次々に食べていきます。


P1050907_R






















「MCC ボルシチ 7号缶


P1050905_R



















P1050904_R


















感想は次の通り。

・肉の匂いが強すぎ。(肉が苦手なので)

・肉、キャベツが良い味。

・具としてのビーツが入っていないので残念。

・トマトを使いすぎ。

・使われてるビーツが少ない。

・よって、トマトの味が強すぎる。





「カルディ ボルシチ」


P1050912_R



















P1050913_R


















感想は次の通り。

・ジャガイモがすごくいい。

・ビーツの味がしない。これではただの牛肉と野菜のスープ。

・甘いけど美味しい。

・チェコのスープに似ている。

・ビーフシチューっぽい(管理人)

・これはボルシチとは別物だがとても美味しい。





「CHITAKA ボルシチロシア風野菜スープ


P1050914_R































P1050915_R


















感想は次の通り

・肉が大きくて柔らかいのが好印象。

・ジャガイモも美味しい。

・全体的に
「MCC ボルシチ 7号缶」に似ている味。

・これもビーツの味がしない。

・トマトの味は強いがトマトの酸味が少ないのはGood。





「MCC 渋谷ロゴスキー いなか風ボルシチ


P1050918_R
































P1050917_R
































感想は次の通り

・トマトが強すぎ。

・酸っぱい。

・これも
「MCC ボルシチ 7号缶」と同じ系統の味。

・とにかくビーツの味がしない。





「MCC 野菜のボルシチスープ


P1050919_R
































P1050920_R
































感想は次の通り。

・(口に入れた瞬間)「食べられない!」

・今までで一番まずい。

・ガソリンみたいな味。

・「これ、日本の物じゃなかったらガソリンが入ってるって言われても信じる。」

・「え?日本にはガソリンが無いってこと?」

・酸っぱすぎ。

・しょっぱすぎ。

・ベーコン臭い。





総評

・全てビーツの味がしない。

・なのでボルシチとは遠い。

・ビーツをもっと使うべき。

・一番美味しいのは
「カルディ ボルシチ」。しかし一番ボルシチの味から外れてる。

・一番ダメなのは
「MCC 野菜のボルシチスープ」。

・2~4位は順位付けられず、ほとんど似たようなもの。※インスタントは番外。



このような結果となりました。

日本でのボルシチのイメージはトマト味なのでしょうか?たしかにどれもこれもトマトの味しかしませんでした。本場ロシアではボルシチにトマトを入れますが(家庭によっては入れなかったりもする。)、

ここまで強いトマト味にはなりません。やはりビーツメインの味になります。そもそも酸っぱくないです。ビーツが味のメインとなっても日本人の口にあわないというようなことはないと思うのですが、

なぜここまでトマト味にこだわるんでしょうか?もしかしたらコストの問題なのかもしれませんね。

日本でビーツは一般的じゃないので高いのかも。詳しくはわかりませんが・・・



味とは関係ないですが、今回協力してくれたロシア人は全て味見程度で食べただけ。

残り全てを全部管理人が平らげた。それが何よりもきつかった。腹いっぱい。ごちそうさま。


banner



続編:続・日本のボルシチをモスクワに持ち込んでモスクワっ子たちに食べ比べてもらった

   



カルディオリジナル ボルシチ 250g 【季節限定販売】 カルディオリジナル ボルシチ 250g 【季節限定販売】

KALDI(販売者:キャメル珈琲)
売り上げランキング : 27077

Amazonで詳しく見る