先日ロシアの友人から、
「新しい日本食レストランがモスクワにできたけど、メニューがおかしい。」
と連絡がありました。
刺身が押し寿司、押し寿司が刺身だったり、
(俺は大人なので、「寿司押し」みたいな細かいことにはつっこまない)
БАКЛАЖАН АБРАМИСО И ЙОГУРТ「なす油味噌とヨーグルト」が、「アブラムスのヨーグルトのバラガン」だったり。ちなみにバラガン(балаган)は茶番という意味だ。
(そして俺は漢なので、「なす油味噌とヨーグルト」がどんな天ぷらなのかという細かいことにはつっこまない)
他にも細かい変なところがあるのだが、一番気になったのが炉端焼きの欄。
コンニャクチキンが欲しい…
コンニャクチキンが欲しい!!!!
欲しい!欲しすぎるぞコンニャクチキン!
コンニャクなのか?チキンなのか?
謎が謎を呼び、欲しさに拍車がかかってきた。
コンニャクチキンの謎
そもそもロシア語ではなんと書いてあるのかというと、「КУСИЯКИ ИЗ ЦЫПЛЕНКА」、鶏肉の串焼きと書かれている。ちなみに串焼きはそのままкусияки(クシヤキ)。
もちろんコンニャクなんて単語はどこにも書かれていないし、何も欲しがっていない。メチャクチャ簡単なロシア語なのでこんな誤訳が生まれる理由がわからない。
Google翻訳を使ったとしてもこんな誤訳が出るはずがないと思い、一応試してみると、
ちゃんと翻訳される。もちろんコンニャクなんて単語は出てこない。
科学技術が発達したこの令和の時代、KUSIYAKI CHICKENみたいな簡単な外国語は機械でも正確に翻訳できるのだ。
では一体なぜ?と考えて一つの仮説が浮かんだ。
ロシアにはYandexというインターネット企業がある。検索はもちろん、ネットでできることは何から何まで、ロシアではGoogle以上にネットを牛耳ってる会社だ。ロシアのネット検索では50%以上のシェアを持つと言われている。
そしてGoogle翻訳のようなYandex翻訳も存在しているので、さっそくGoogleでYandex翻訳とググり、「КУСИЯКИ ИЗ ЦЫПЛЕНКА」と入力してみた。
こんにゃくチキンが欲しい
こんにゃくチキンが欲しい!!!!
おしまい
おまけ
書き終わったあと気づいたけど、Yandex翻訳では「こんにゃく」がひらがななのに、メニューでは「コンニャク」ってカタカナなんだよな。謎は全て解けていなかった。
そして、このお店を教えてくれた友達がお店に行ってみたそうです。
レビューを頂いているので紹介します。
ラーメン
麺はうどん、スープはチキンブイヨン。ラーメンの味はしない。しかも髪の毛が入っていた。
手巻き寿司
巻かれていない。マヨネーズが乗っていて味がしない。
恐ろしくまずかった。ここ数年で一番ひどかった。
とのことです。
あまりにもひどいのでお店の場所や名前は伏せておきます。
色々と問い詰めようとしたそうなんですが、店にオーナーが不在だったため諦めたそうです。
現場からは以上です。