最近テレビをつけるとやたらと放送している外国人が日本をほめまくる番組。
どのチャンネルをつけても似たような番組が放送されているのを見ることができる。
毎日のようにやっているってことは、日本にはまだまだ紹介しきれない外国人から見た素晴らしいものが溢れているに違いない。
そこでおそロシ庵はロシアからの視察団を迎え入れ、我々日本人が普段見慣れた生活の一部にむりやりハラショーさを見つけてもらうことにした。
まずは今回ロシアから招き入れた視察団のメンバーを紹介しよう。
メンバー全員、日本に関わる優秀な人物たちだ。
Oさん
日本で日本語教育の研究をしている。そろそろ博士になるインテリ。
Nさん
ロシアの大学で日本語を教えるプロフェッショナル。
Vさん
ロシアの日系企業に務めるエリートビジネスマン。
Kさん
今は日本で書道教育を学んでいる日本語教育のエキスパート。
Rさん
モスクワの大学で日本語を教える4カ国語を使いこなすマルチリンガル。
C(私)
今回のエスコート役。おそロシ庵管理人。
ロシアよりタイが好き。
ハラショーですね
視察団一行が今回訪れたのは三浦半島のとある田舎町。
どこにでもある住宅地である。
視察団一行はすぐにあるものに目をつけた。
どこにでもある電話ボックスだ。
青がかかった枠に透明でないガラス。その上に白い文字。
なんという素敵な組み合わせでしょう!!
ドクターフーでもうらやましがるような電話ボックス。シンプルでクールで上品。素晴らしすぎる。この中に住みたい!
箱に入って電話できるの???
すごい発想だね!ロシアにはないわ、こんなもの。 (もう10年以上も)
しかも透明だから中に誰かが入っていたらすぐ分かるようになってる。
チョウ便利!
半透明ってことは、電話してる時に日焼けしないようになってるんだね!
すごーい!
続いて視察団一行が目につけたのは・・・
ミラーはね、まず、位置がとてもいいです。もともとの機能は安全運転などなのに、こういうところだと、美的にも素晴らしい一本になる。きれいな海を背景に、ミラーそのものに映ってるのはわびさびにあふれる家が何軒か・・・。このミラーを眺めると、心が落ち着くんです。
運転手も安全にしてくれる、景色の飾りでもあるこのミラーはなんて穏やかな雰囲気を作るんだろう。
すごーい!一本の柱にミラーが二つとも付けてあるんだ!
効果二倍!
やっぱり日本は小さな国だからなんでも効率を高める技術を使ってる!勉強しなきゃ!
旅人が自撮りするのに最適。
さすが日本。なんて親切!
更に視察団一項は我々には見慣れたものの前で足を止めた。
そう、どこにでもある自動販売機。
ちなみにダイドーは最近モスクワに自動販売機を多数設置してるという。
しかし、ロシア人視察団が目につけたのは・・・
自動販売機の横においてあるゴミ箱だった。
すてき!自販機のすぐ隣にあるのがポイント!
普通じゃ、思いつかないよね。さすがニッポン!
わあ、なにこれ、びっくりした!!信じられない!!目を疑うほどだ。
これ、空き缶用のゴミ箱だよね??
なのに新聞紙もプラスチックゴミも入っていない。
これは驚いたわ。もう・・世界観が変わった。
なんか、日本のオモテナシが感じるわ。
喉が乾いた観光客が自販機で買ったペットボトルを一気に飲んだら、あら!捨てなきゃ!と思うと、そこにはゴミ箱が。感動します
自販機を後にする視察団一行。
何もない住宅地。
日本人の私の目にはそう映るのだが、やはり視察団は目の付け所が違った。
たわしである。
お!これ、お掃除につかう道具でしょ!いいな!エコだ!
天然ココナッツから作られたものだから、きっと資源再利用だね。さすがニッポン!
ココナッツの皮で溢れてる南国の発展途上国の発展に貢献してる!
茶色いチクチクがぶら下がっている!!!
これで、買い物帰りに急に人参とかごぼうを食べたくなったらすぐに洗えて食べられるじゃないか。なんて素敵な発想!ああ、やっぱり日本は人のことを考えている。
このたわし、かわいい!!!!茶色ってすごくかわいいと思わない?
うちも一個ほしいな。 どこで注文できるのかな。 友達の誕生日にプレゼントしたい!
視察団一行は日本人の私にもよくわからないものを褒めまくる。
塀の瓦にぶら下がっているチェーン。
何これ!黄色いチェーンがある。ここは日本だから、きっと何らかの使い道があるにきまってる。
建物を綺麗に保つには、このチェーンを使うかな。それに道具とかかけて壁の仕上げしてるだろうね。
でも、常にぶら下がってるのはすごい!だってこまめに作業を行う証じゃない?日本人って本当に働き蜂だね!
これ水が綺麗に下げる為じゃないか?
それとも、悪魔が来ないようにとかかな?
この黄色いチェーン、よく見ると8輪のチェーンだ。8って、良い番号ですね。
8輪のラッキーチェーン。 願いを考えながら、引っ張ると、願いが叶うはず!
そうだったんだ!!私は分からなかったが、Vさんのおかげで納得しました。
こうやって町のあちこちに願いをかなえるラッキーチェーンを設けているのでしょうか。
さすが日本。数字の魔法の力を忘れないでいるなんて。素敵です。ロシアにはこんなものありません。
足元も見逃さない視察団。
次に目をつけたのはドブだ。
すごーい!頭いい!だって、何かもの落としたらとか、詰まったらとかだと、この四角い蓋を一つだけ開けたら済む!全部解体しなくていい!
ものをつくるときは、作るだけじゃまずい。その後の使う方も大事!日本の技術最高!
これ知ってる!自転車でこの上走っているとがたがたと気持ちのいい音がするやつでしょ?
大好き!素敵すぎる。
わるいけど、ここは真剣に言うよ。本当にすごいと思う。
だって、ロシアには本当にないんだもん!
だから水がたまって、道路が雪どけでどろどろになって、かなり歩きにくい。
ごめん、ここは冗談で言えないわ。 :)
私もRさんと同じように、これは本当にデザインがいいと思います。
そして最後に視察団が注目したのは…
日本の石って、深い意味を持つんだよね。欧米文化ではただの石に気づく人いない。でも、日本に住んでると、路上の石に意識が行くんだ。それは、理由がわからないけど、意識が変わるというか。身近なものが大切だ、今、ここにいる自分は自然、社会、世界の一部であり、自分がいなければこの世も成り立つことができない。石のように、一つだと小さくて、弱いものだが、みんなと一緒だと、一つの巨大な存在だ。
ということを、日本の石から考えさせられる。すごい!
石は一番いいお土産です。無料ですし、環境にもやさしいです。そしてこの一個は小さくて軽そうです。日本の名物になりそうだと思います。
大学時代、先生に「石が生きている。家族を作っている」と言われました。当時はもちろんロシアにいたので周りはロシアの石ばかり。それらを、生き物だとどうしても思えなかったのです。
でも日本のこの石は確かに生きています。きっとお父さんだと思います。強くて、頼りになる、そしてどこか照れ屋でとても優しくて、しかし、その優しさを見せなくていつも冷たそうに見えるお父さん。その左下に息子がいるに違いありません。お父さんに守られています。やはり日本は石までこういう強い子供への思いと家族の中の人間と人間のつながりが大事にされているのですね。
素敵すぎて泣きそうです。本当に感動しました!
それでは最後に、全体を通してのまとめなんかをお願いします。
やっぱり日本はすてきな国だね。
電話ボックスからたわしまでスタイリッシュで、意味深い。
日本に生まれればよかった。
いや、素晴らしい国と、その素晴らしい国民だわ!以上
子供の頃、昔話をよく読んでいたが、ある話に、素敵な国の話が出ていた。
建物が黄金で道の石まで金だという。主人公がそれを探しに出るけどとうとう見つからない。
日本に来れば良かったのに。日本はまさに夢の様なところで、道の石まで素敵。
昔話の人より早く理想の国を見つけた。
(なに言ってんだこいつら・・・)
今回はお忙しい中ありがとうございました!!
これからも日本をよろしくお願いします!!!