ロシアのニュースサイト、スプートニクをご存知でしょうか?
Sputnik 日本
スプートニク日本のニュースサイト。政治、経済、国際、社会、スポーツ、エンタメ、科学技術、災害情報などの速報記事と解説記事…
インターネット大好きっ子なら一度は記事を見てるはず。
最新ニュースから不思議なニュース、どこでそんなネタを?みたいな記事を配信しているスプートニク。
記事はよく見るけどけっこう謎なメディアじゃないですか?
今回、スプートニク側からおそロシ庵を取材したいと連絡をいただき、これは逆にスプートニクにいろいろ聞けるいいチャンス!と考えました。
そこで、SNSでスプートニクに対しての質問を募集し、集まった質問をスプートニクにぶつけてみました!
スプートニクに聞いてみた!
-スプートニクはどのような機関が運営しているのでしょうか?ロシア政府?
スプートニクからの回答
スプートニクは、ロシア国営かつ最大のメディアホールディング「ロシア・セヴォードニャ」(Rossiya Segodnya:テレビ局の「RT」とは異なる組織)の一員です。
この前モスクワで偶然ロシア・セヴォードニャの前を通ってなんとなく撮影した写真
「ロシア・セヴォードニャ」の中には、ロシア語でニュースを配信している通信社「リア・ノーボスチ」もあります。「リア・ノーボスチ」は日本では時々、ロシア通信と呼ばれています。「リア・ノーボスチ」は、その規模や存在意義から言うと、日本で言うところの共同通信のような組織です。
「ロシア・セヴォードニャ」のトップ人事はロシア大統領の任命によります。そして国家が、「ロシア・セヴォードニャ」の大部分の株を保有しています。
わかりやすくおにぎりで例えてみました↓
-政府との距離感、報道の中立性は確保されていますか?それともロシア政府の意に沿った報道を行っているのでしょうか?
スプートニクからの回答
ロシア憲法では、国家はマスメディア政策に干渉する権利をもたず、個々のメディアの編集方針は、それぞれの編集長が決定します。
スプートニクを含む国営メディアは、ある特定のテーマについて報道するべき義務があります。例えば、ロシア大統領の公的なスピーチや、5月9日の対独勝利記念のパレードなどです。
しかしそれぞれの編集部は、これらのテーマを中立的に報道する権利がありますので、これらをプロパガンダと呼ぶことは難しいでしょう。
そしてこれらの報道すべきテーマというのは、現代ロシアの姿を理解するために必要な、重要な意義をもったプロセスや現象を反映しています。
そして私たちには、ロシアの肯定的な姿だけを報じなければならない、といった義務はありません。私たちは、ロシアで起こっている様々なアクチュアルな問題を無視することはありませんし、ロシアで起こっていることに対して批判的な意見をもつ専門家の意見も掲載することができます。
私たちの課題は、読者の皆様が、ある事象やニュースに対してご自身の意見を形成する助けになるよう、できるだけ多くの、多様な視点を提供することです。
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-他のメディアとは違うユニークなニュースが多いですが、どこからこのようなニュースを手に入れるのでしょうか? そして、スクープがとても早いのはなぜなのでしょう?
スプートニクからの回答
先に述べたとおり、スプートニクは、ロシア最大のメディアホールディング「ロシア・セヴォードニャ」に属しており、このホールディングのおかげで私たちは様々な情報源を有しています。
まず第一に、世界中にプレスセンターと支局をもち、世界のほとんど全ての主要な都市で、24時間体制で、情報を収集しています。
第二に、「ロシア・セヴォードニャ」は、国内外の主要メディアと、ニュースの交換や使用などに関し、様々な協定・契約を結んでいます。(スプートニク日本のサイトに共同通信のニュースがあるのは、このためです。)
そして「ロシア・セヴォードニャ」は、他の大手メディアと同様、まだニュースや記事という体裁になっていない一次情報を得ることができます。
私たちは、常に、現在どこで何が起きているのか、モニタリングを行なっています。
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ちなみに、おそロシ庵の記事を一次ソースとして、スプートニクの記事が書かれたことがあります。
私が把握しているだけで2回(笑)
おそロシ庵
↓
スプートニク
暗闇で光るレーニン、お守りとして使えるかも?
おそロシ庵
↓
スプートニク
関係ないけどスプートニク側の記事で使われてるツイートの人、この人こちらで指定してるトップ画像じゃなくて、いつもわざわざ違う画像をダウンロードしてツイートしてるのが気になる。なんの意味が…。
-スプートニクで働いている方たちはどのような方たちでしょうか?
例えば、どれくらいの人数?
全員専業?フリーの方たちなどもいますか?
日本語担当者の国籍の比率は?
日本語はどこで学んだの?
日本で働いている社員はどれくらいいる?
スプートニクからの回答
「ロシア・セヴォードニャ」全体では約2400人が働いていますが、「スプートニク日本」に限って言えば、そんなに多くはなく、正規社員と非正規社員を合わせて、今のところ約20人です。
25歳から35歳までの若い人が多いですが、60歳以上のベテランもいます。
ロシア人と日本人の比率はほぼバランスが取れていて、ロシア人のほうが少し多いです。全員、日本語とロシア語を話します。
ほとんどの日本人はニュース記事の翻訳者として働いていますが、例外的に、筆者として、記事を書いている日本人もいます。
日本においては、「ロシア・セヴォードニャ」特派員は全体で3人おり、うち一人が「スプートニク日本」の特派員、あとの二人が「リア・ノーボスチ」の特派員という位置づけになっています。
日本で、歩合制で翻訳業務を行なっている日本人もいます。
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-スプートニクの記者になる方法は?大学院卒業者が多い?海外の大学卒業者もいますか?
スプートニクからの回答
海外での教育や学位といったものは必須条件ではありませんが、歓迎される条件であり、有利になるかもしれません。大卒資格は必須要件です。
「スプートニク日本」にとって大事なのは、自由にロシア語と日本語を使いこなせることです。完全にネイティブ並みとはいかなくても、最低でも、しっかりと両方の言語が使えなければいけません。
マスコミ業界の仕事の経験があることが望ましいですが、最初の採用の段階では、必須条件というわけではありません。しかし、ニュースや記事がどうやって作られているのかという知識、そして国際ニュース事情や地政学の状況について理解し、問題を見極める能力は、必須です。
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-スプートニクで働きたいのですが、どうすればいいですか?
スプートニクからの回答
まずおことわりしておきたいのは、スプートニクの名の下に、30以上の様々な言語の編集部が存在しており、それぞれ採用方針も違えば、コンテンツの選定の仕方や、編集方針も異なるということです。
なのでここでは、「スプートニク日本」の採用手順についてお答えすることにします。
「スプートニク日本」で働きたい方は、まずレジュメとカバーレターを編集長宛に送ります。もし採用希望者が、上記で述べた条件に合致していれば、知識を試す課題と、語学力を確かめるための課題をこちらから送ります。
それらのテストで好成績をおさめれば、面接が行なわれます。もしそれもクリアすれば、まずは仮採用されます。仮採用期間は通常1か月から3か月です。
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スプートニクの謎、少しは解けましたでしょうか?
漠然としかわかっていなかった、誰が運営しているのか、どのようなシステムで記事ができていくのかなどがわかっていただけたかと思います。
また、スプートニクで働く方法もわかりましたね!是非、興味ある方はチャレンジしてみてください!
今回、スプートニクとのコラボなので、おそロシ庵側のインタビューがスプートニクに掲載されていますので、合わせてそちらもご覧ください!
スプートニク日本と「おそロシ庵」がお互いをインタビュー! さて、どれくらいお互いを知りえたでしょうか?
jp.sputniknews.com/opinion/201909096651630/