気分はソ連のセレブリティ!? モスクワのソ連様式の老舗ホテルに泊まってみた

以前紹介しましたロシアブランドのファッションの販売を日本で手がけるKAZUMAさん。

先日、モスクワへ行くのでホテルを探しているという話を聞き、「Moscow USSR HOTEL」で検索して出てきたLegendary Sovietsky HotelというホテルのリンクをLINEに貼り付けたところ、「泊まってレビューします!」とノリノリだったのでレビュー記事を書いてもらいました!
 

ソビエト様式の老舗ホテル

こんにちは、以前おそロシ庵でインタビューをしていただいた、原宿でBUNKER TOKYOを運営するKAZUMAです。
只今モスクワからの帰国便、アエロフロートの機内でこの記事を書いています。

今回新たなロシアブランド発掘と、現在弊店で取り扱い中のブランドとのミーティングのため5泊7日でモスクワに行ってきたのですが、モスクワ滞在で毎回迷うのがホテル選び。
流行りのオシャレ系デザインホテルがいいのか、はたまた郊外の広めのセレブ系ホテルがいいのか、または有名チェーンホテルが良いのか…

そんなことを考えながら、おそロシ庵のちばユウタさんとLINEしていたら、「このホテルはどうですか?」と送られてきたホテルが、今回宿泊したLegendary Sovietsky Hotel。
上記のどれにも当てはまらない、ソビエト様式の老舗ホテルです。

入館するやいなや仰々しいほどのレッドカーペットに、大きなヨールカ(ロシアの正月用ツリー)がお出迎え。1秒でテンションマックスです!
補足説明:
年末年始にロシアへ行くとこのようなクリスマスツリーのようなものをたくさん見かけますが、これはヨールカという新年を祝うためのツリーです。
ちなみにロシア正教のクリスマスは1月7日になります。

 
 
左右と階段へ伸びるカーペットに、ロビーホールのピアノ演奏…、いやー、素敵ですね。
ピアノの演奏にミスタッチが多いのは、きっと氷点下でかじかんだ手のせいでしょう。
フロント向かいの部屋には歴代宿泊した著名人の写真が飾られています。
ピエールカルダンやアーノルドシュワルツェネッガー等の超有名人が宿泊されているようです。
四つ星ホテルにも関わらず、ベルで呼ばないと出てこないフロントでスムーズにチェックインしたら、ついにお部屋へ。
今回はこの記事を書くのもあり、少し高めのクラブスイートに宿泊。
といっても朝食ビュッフェ付きで一泊¥10,000ほどと、四つ星にしては破格!
ソ連好きにはたまらないこの感じ。
リビングルームには豪華なソファセットにシャンデリア、そして書斎テーブル、海外、赤を基調としたカーテンやら何やらすべてがソ連で最高です。
ちなみにドアはカードを刺して普通に開けているのに毎度警報アラームが鳴ります。
遊びに来たデザイナーが、「これは絶対КГБの仕業だ!」というので試しに何度か扉の前で、「紅茶が欲しいなぁ」とつぶやいてみましたが、届けられることはありませんでした。残念!

寝室はキングサイズベッドでフカフカなマットレス。寝心地は本当に最高でした。
また、各部屋のバスルームには日本人に不可欠なバスタブもついており、優雅な時間を過ごせます。
アメニティからスリッパまで、一つ一つにSovietskyのロゴと文字が…
特にスリッパはショップで売りたいレベルです。
外はマイナス15℃でも、当然ながら室内は時々暑いぐらいポカポカしています。
ちなみにルームクリーニングですが、2日目の朝は朝食中にクリーニングに入ったようでチップを置いていなかったのですが、ベッドメイキングと、浴室のタオルやアメニティ補充とシンプルなものでした。
3日目は午後出かけるときにチップを100ルーブル置いておいたら、PCやお菓子等自分の私物までテーブルに綺麗に並べてくれました。やったね!

宿泊したクラブルームがある3階には、ソ連時代の最高指導者や将校達の肖像画がデーンと飾られています。

我らがゴルビー フルシチョフ

※編集してたつもりがされてませんでした
そもそもなぜ原文が間違えてたかというと、ロシア人のデザイナーたちがみんなゴルビーと言っていたそうで(笑)
 
ブレジネフ
ブレジネフとロシアのデザイナーたち
ジューコフ元帥(ロシア人デザイナー6人に聞いたところ、わかったのは2人だけでした。)
そしてスターリン(最高指導者に仕えるКГБ込み)
ちなみに下の写真のこの人、朝から晩までずっとこのソファの縁に座って、かつての最高指導者の下でPCと向き合っていました。
きっと何か大切な仕事をしているのでしょう。
4階ホール
巨大イースターエッグ

2階ホール

真っ白なピアノが中央に置かれたラグジュアリーな空間です。

1階他写真
ちなみにエレベーターは2日に1回から2回壊れます。
何度か自分の部屋がある3階まで階段で行きました。
今回は打ち合わせもほとんどを1階のラウンジで行いました。
ロビーラウンジ担当のКГБマクシムの証言
「キリル文字まみれの金髪ドレッドのアジア人が毎日ロビーにいて、我らが同士達が次々に何かを見せに来る。そいつは時々思い立ったようにボルシチをスメタナ少なめに入れて食べ、時々同士達と写真を撮り、時々何かを部屋に運んでまたロビーに戻ってくる。あいつは怪しい、怪しすぎる。すぐに身元を捜索セヨ!」
といった具合でしょうか。
「日本のヤ○ザにブツを運んでる運び屋の気分だったよ」
By ANTON BUNDENKO (ABAKAN出身のデザイナー)
3日目からはもう、ルームナンバーさえ聞かれなくなったので、無事すべてをプロファイリングしてくれたようです。
ちなみにこのロビーから階段を下ると、朝まで営業しているナイトクラブもあるようです。
ある日夜11時ごろにホテルに戻ったとき、ソ連ぽい出で立ちのおじいさんとおばあさんがロビーで社交ダンスをしていました。
それを見たデザイナーはスプライトを吹き出していましたが…
また最終日には奥のレストランも利用してみました。
私たちが通されたのはこの食事ルーム。
すでに超豪華な雰囲気なのですが、この雰囲気でもボルシチが360ルーブル。ロシアの中では安くない値段ですが、四つ星ホテルと考えたら信じられない安さです。
また、奥には歌や催しが行われるムーランルージュのような場所がありました。
完全に異世界ですね。残念ながらショーは見れませんでしたが、見るだけでもここがいかに異次元か伝わってきます。
ちなみにこちらのホテル、最高級のスイートルームは2室あり、なんとそちら2部屋はそれぞれレーニンスイートスターリンスイートと名付けられています。予算的にそちらに泊まることはできませんでしたが、いつかはこちらの部屋に挑戦してみたいですね。
予算に余裕がある方は、是非泊まってみてください!
こちらのホテル、何より打ち合わせに来たロシア人デザイナー達がみんなこぞって写真を撮っていったのが印象的でした。
「当然だよ、俺らはモスクワで泊まることは無いから、撮影以外でこんな激ヤバな場所来ることなんて無いからね!」
と言われて納得。ちなみにときどきブランドがルック撮影で使ったり、フィルムの撮影等で使われることもあるようです。
ソ連時代の古き良き雰囲気を体現できるだけでなく、リーズナブルにソ連建築に宿泊できるこちらのホテル、あなたもモスクワ旅行の際は是非とも検討してみてはいかがでしょうか!?
このホテルのようなソ連の雰囲気を東京で最も味わえる場所、BUNKER TOKYOにぜひ足を運んでみてください!

2018年は30日まで、年始は3日よりの営業予定だそうです!

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