日本で活躍するロシア人 -NHKのラジオに出たり現代日本を紹介するロシアの雑誌を作るナスチャ

私のお友達でもあり、以前「ソ連ナイト」にも出演してもらった、現代日本を紹介する雑誌、『KIMONO』の副編集長をしているアナスタシア・ストレブコーワさん(以下ナスチャ)

関連記事

皆さん知っているでしょうか?いや、知らないでしょうね。ロシアで現代の日本を紹介する『KIMONO』という名の雑誌が販売されていることを。 日本でもなかなか見られない1つの国にテーマを絞った雑誌。そんな珍しい雑誌が日本をテーマにロシアで隔月で[…]

このナスチャが、NHKラジオ第2で新たに始まった「まいにちロシア語 入門編」に現在出演中です。
この出演の話を聞いて、「え?NHKのロシア語講座のラジオ?すごいじゃん!ちょっと話聞かせて!」となり話を聞いていたら、日本で働くようになった経緯とか、今まで体験してきた仕事も面白かったので、まとめてインタビューしてみました。

-どういう経緯でラジオに出ることに?

ナスチャ
去年、「ソ連ナイト」に出たときに見に来てくれたNHKの知り合いの人が、その時の喋りを見て決めてくれたみたい。
イベントが終わってから連絡が来て、気づいたら出演が決まってた。

-ラジオに出るのは初めてだよね?

ナスチャ
スタジオで録音したのは初めて。
面白いなと思ったのはスタジオの中は音が全て録音されちゃう。
くしゃみはもちろんだめだし呼吸も聞こえちゃう。
だから、相手がしゃべるときに動かずじっとしてなきゃいけない。

-一緒に出てるのはどんな人?

ナスチャ
落語家の三遊亭楽麻呂さん。彼は何度かロシアで落語を披露しているって。
収録が始まる前、五分五分くらいにロシア語と日本語を話すと思ってた。でも、実際に収録が始まったら、日本語は楽麻呂さんが話す事がわかった。私が話す日本語はとても少ない。

そして彼は落語家だから、真面目にアナウンサーみたいに話すんじゃなくて、面白く話す。

例えば女性のセリフは、女性っぽく、男性は男性らしく演技をつけて話すのが面白い。

収録の様子

-ナスチャもそういう演技でロシア語を話すの?

ナスチャ
しない、恥ずかしい(笑)

私はあまり感情的な人じゃないからクールな感じに話す。
で、反対に三遊亭楽麻呂さんは面白く演技をする。という予定だったんだけど…。

私がクールすぎて、会話に興味がないように聞こえるから、ちょっと感情を入れて話すことになった。

他に、私がロシアと日本の違いを話すコーナーがある。
このコーナーは落語家の楽麻呂さんのおかげで、漫才のようなやり取りができてて面白くなってる。

-テキストにもナスチャは参加してるの?

ナスチャ
テキストには私のコーナーもある。
「アナスタシアの視点」というコーナー。さっき話した、日本とロシアの違いなどについて紹介するコーナー。
created by Rinker
¥495 (2020/10/29 20:34:17時点 Amazon調べ-詳細)

「まいにちロシア語 入門編」はNHKラジオ第2で放送中。ナスチャのロシア語でロシア語を勉強してみて下さい。
放送: 月曜~水曜 午前8:50~9:05
再放送: 月曜~水曜 午後4:30~4:45
再放送:翌週 月曜~水曜 午後3:30~3:45

NHKラジオ らじる★らじる で配信している聴き逃し対象番組の一覧ページです。…

-話を戻して、ラジオは初めてって言ってたけど、テレビとかは?

ナスチャ
ジャーナリストとしてTVに出てたことがある。英語で。
NHKのウラジオストク支局。

-え?そこでもNHK?すごいじゃん。それはどういったきっかけで?

ナスチャ
まず私はウラジオストク極東国⽴⼤学の⽇本語学部だったんだけど、大学4年の頃にはウラジオストクの日本で言う小中学生に日本語を教えてた。学校によっては日本語の選択科目があったからそこで教師をしてた。

で、函館で一ヶ月の留学をするために先生を辞めた。

その後、大学5年生のときにウラジオストクに来る日本人旅行者のためにガイドとマネージャーの仕事をやってたんだけど、大学卒業の時期にNHKがジャーナリストとリサーチャーを探してるって知り合いから聞いて、応募して働くことになった。

このNHKのときに面白い体験をいっぱいした。

ロシアはダイヤモンドの採掘量が世界一なんだけど、その中でも一番のヤクーツクのダイヤモンド会社を取材しに行ったり、人工衛星を作ってる工場、凍ったバイカル湖の上で行われるマラソン大会の取材とかも面白かった。

バイカル湖での取材の様子

ナスチャ

NHKでは2年間くらい働いたんだけど、どうしても日本に留学したかったから、NHKを辞めて、働いて貯めたお金で日本の日本語学校へ留学した。半年間留学して、N1を取得できた

※N1:日本語能力試験の一番上

-それから今まで日本で暮らすようになった?

ナスチャ

そう、その後日本で中古車輸出の会社の仕事を見つけて就職した。営業、セールスマネージャーの仕事。これは4年間もやってた。でも面白くなかった。お金のためだけに働いてた感じ。

この仕事の2年目くらいのときに、今も続けている雑誌、『KIMONO』を立ち上げるための人材を、編集長のStepanova EkaterinaさんがFacebookで探してるのを見つけた。最初はライターとして、2号目からはもう副編集長として参加した。

始めは趣味として参加してたんだけど、だんだん雑誌も大きくなっていって仕事も増えていったので、中古車会社を辞めて、『KIMONO』1本で行くことにした。やっぱりこういうメディア関係、ジャーナリスト的な仕事がずっとやりたかったから。
そして『KIMONO』での仕事はNHKのときの経験がすごく活きてると思う。

-『KIMONO』で記事はどれくらい書いたの?

ナスチャ

今、『KIMONO』は20号出てるんだけど、ライターとして書いた記事は80本、編集として関わった記事は500本を超えてる。

他にもライターとしてロシアのサイトに数回寄稿してるんだけど、でも、書くよりも編集の仕事のほうが多いかな。

一番得意なのはインタビューだと思ってる。どんな記事でも書けるけど、一番好きなのはインタビュー。
今まで、ロシアの有名なジャーナリストのウラジミール・ポズナー、日本でも大人気のインスタグラマーのエレン・シェンドリン、元大関の栃ノ心剛などいろいろな有名人にインタビューできたのが楽しかった。

インスタグラマーのエレン・シェンドリンと

-インタビューの相手は自分で見つけてくるの?

ナスチャ

『KIMONO』にはディスプレイってコーナーがあって、そこでは日本人や日本に来るロシア人の有名人を特集する。
で、やっぱり有名人を捕まえるのはすごく難しい。
あるとき、ロシアのテレビ局が日本を取材するのに手伝ってくれる人を探していた。そこで、私が手伝うからその司会者たちにインタビューさせてほしいと頼んだことがある。

それでインタビューが無事に済んだんだけど、それがきっかけで、今度はテレビのコーディネーターの仕事もたまにやることになっていった。このときの番組のスタッフの紹介で他の番組も手伝うことになった。

デザイナーの津森千里さんと

-ロシアのテレビ番組を作る手伝いって?

ナスチャ

そう、今まで全部で10番組くらい関わった。例えばロシアの旅行番組とか。仕事の内容はコーディネーター。

日本人でも知らないようなことをロシアのテレビ局が見つけてきて、それを私が正しいかチェックをしたり。
例えば、ロシアのテレビ局がインターネットで、日本には額にドーナッツのような形の物を埋め込んでファッションにしている人がいると見つけてきた。
それを私は事実かチェックして、その人を探し当てて取材のアポを取った。結局その人はその時にすでに、そのドーナッツはやめてたんだけど。

こんな感じで今まで知りもしなかったようなことを知ることができて、これも面白い仕事。

-なんかすごいいろいろやってるけど他にもやってたりする?

ナスチャ

ガイドの仕事もしている。日本に来るロシア人のためのガイド。
一般的な観光地に行くんじゃなくて、その人にあったプログラムを作ってる。

印象的だったお客さんは、日本にいる間、昼と夜の食事は全てミシュランに載ってるレストランで食事をしたいとリクエストしてきた人。私はミシュランと連絡をとってお店を予約した。

この人は奥さんと二人で旅行に来たんだけど、奥さんに内緒で日本風の結婚式をしたいというリクエストもあった。当日奥さんを着付けにつれていくと、驚きながら「え?なに?今日は結婚式なの?」って。この二人は他の国でもその国伝統の結婚式をいくつか体験してたって。

-モデルもやってたんじゃないっけ?

ナスチャ

ロシアではプロとしてのモデル活動をしてたけど、日本ではプロまでは行かない感じ。知り合いの写真家の作品にモデルとしてコラボしてる。

モデルとして写真家とコラボ
Photo: Evgenia Chiba(Instagram @jane_in_japan_

-これらの仕事は全部1人でやってきたの?

ナスチャ

勿論、一人でやるのはあり得ない。
とくに、有名人の場合は、問い合わせしても、返事が返ってくることはかなり珍しいから、ときどき友達の力を借りる。
そのおかげで『KIMONO』やロシアのTV番組のために貴重な取材ができてとても感謝してる。
今回この記事はいいチャンスだから、みんなにありがとう!と言いたいです。

特に以下の人にありがとうの気持ちを伝えたい。

Chingiz Tugutov(Twitter: @chingiz
ロシア語会議通訳、TV プロデューサー、ジャーナリスト及びTVカメラマンなど

三池哲也
日本ロシア文化交流協会の代表

Alex White,(Facebook: Alexi White
シンガーソングライター、音楽家

Olga Yuhanova (Instagram: @0lyayu
現代アートの専門家

中川亜紀 (www.aki-russia.jp
日露文化企画コーディネーター、食分野通訳、ロシア料理研究家

-これからどんなことをしたい?

ナスチャ

やっぱり雑誌作りに興味がある。新しく関われるなら機内誌を作ってみたい。

これも含めて今やってる仕事を拡大していきたい。
テレビ番組のコーディネーターの仕事ももっと増やしていきたいし、ラジオもいま出てるけど、ラジオパーソナリティとして他の番組にも出てみたいし、テレビにも出たい。ジャーナリストもやりたい。
そんなメディア関係でもっと活躍したい。
でも政治経済みたいなジャンルじゃなくて、カルチャー系全般が理想的。

ナスチャはさらなる活躍の場を探しています!!

ここまで読んでくれたみなさん、ナスチャについていろいろと詳しくなったのではないでしょうか。もうマブダチレベルの知識があるはず。
そして今、ナスチャは日本での活躍の場を広げようとしているところです。

こんなナスチャに仕事を任せてみたい!こんなプロジェクトあるよ!などというご提案がありましたら、是非連絡ください。
連絡先はおそロシ庵まで。メールフォームからでもinfo@osoroshian.comへ直接でもOK!!
おそロシ庵が責任を持ってナスチャとお繋ぎします。
詳しい経歴など知りたい場合もお気軽に問い合わせ下さい。
ご連絡お待ちしております。