超健康志向!? ロシアの人工イクラを試食してみた!!

軍艦巻きやイクラ丼など、日本食にかかせない「イクラ」。ロシアでもよく食べられているということを、ご存知だろうか?

実は「イクラ」という単語は、もともとはロシア語。日本では「イクラ」といえば鮭の卵のことを指すが、ロシア語では魚の卵全般を「イクラ」(икра) という。あの高級食材・世界三大珍味のキャビアも「イクラ」。黒いイクラ(чёрная икра)と呼ばれている。

ロシア人もみんなイクラが大好物!日本では白ご飯に合わせるのが一般的だが、ロシアではバターを塗ったパンに載せたり、ちょっとオシャレなお惣菜のトッピングになっていたり、様々な食べ方がされている。

記者:とらまるはなばち

ロシアのイクラとダミーイクラ

それにしてもこんなに毎日イクラばかり食べているとコレステロールが溜まって生活習慣病になってしまいそう…。たっぷりバター大好き、イクラ大好きのロシアのみなさんも近年では健康を気にする人が増えてきてるようだ。

「ああ、でもやイクラが食べたい!でもコレステロールが気になる…ああ、でもっ…ぬおぉ~、一体どうしたらいいんだぁーーーっ?!?!?」

…と、悩みに悩んだ末(?)、イクラ好きのロシア人はついにコレステロール・ゼロの超健康志向イクラを開発した!

筆者が先日スーパーで買い物をしているとこんなものを発見!

海草由来のダミーイクラとキャビア

右、いわゆるイクラ。左、キャビア。

なんと破格の一袋30ルーブル。え、30ルーブル???ちょっと待て、いくらイクラが人気なロシアだからと言って(親父ギャグw)この価格設定はないだろ??それともアレか、消費期限改ざんってやつかいな??

さすがはおそロシア、何でもありだな!と思っていたけど、よくよく袋を見ると…ん???

ダミーイクラのパッケージ

“Из морских водорослей”(海草由来)とは、これいかに?!なるほど、海草が原料のダミーイクラというわけか。

たしかに、これなら 材料費は安いだろうからこんな価格にできるわけだ。消費期限もちゃんと期限内。パッケージにも、”Полезно!”(体にいい!)って書いてあるしコレステロールの心配もなしですな。

ダミーイクラのパッケージ裏面

今話題のオメガ3も入っているらしい。(Омега-3 кислоты)

ダミーイクラの栄養情報

というわけで、日頃の不摂生がたたって肌荒れ気味の筆者もこの健康志向ダミーイクラに興味が沸いてきた。ということで早速、海草イクラ&キャビアに挑戦!!!これで明日からの美肌&健康は約束された!(?)

ではでは、早速開封してみるべし。まずは赤いほうから。

開封したダミーイクラ

ふむ、大きさは本物のイクラの約半分。形も完全にまん丸というわけではなく少しいびつな形をしている。

続いてキャビアver.。

開封したダミーキャビア

高級食材とは縁の無い庶民である筆者、本物のキャビアの大きさは実はよく知らない。本物は真っ黒ではないと聞いたが、まあよく再現されているということにしておこう。

次に試食。まずはロシア風に、バターたっぷりの黒パン・オープンサンドで。

ダミーイクラとキャビアのオープンサンド

イクラ・バージョンの感想は…ふーむ、バターのこってり感と酸味のある黒パンにしょっぱいイクラ。味の組み合わせは悪くない。けど、イクラ特有のプチプチ感が感じられず、得体の知れないむにゅっとした食感のゼリーが口の中で踊る。

キャビア・バージョンは…こちらも似たりよったり。海草から作られているためか不思議な後味が口の中に残る。

食べている途中、あやまって数粒テーブルにこぼしてしまったが弾力があるためかポンポン飛び跳ねて逃げていく。「こらー、待てー!」と、キッチンペーパーとテーブルの間に封じ込めてキャッチ!でも、そろりと手を離すとまたコロコロと逃げてゆく。ようやく捕まえた一粒を潰してみたところ、汁は出ない。というか中まで均一の謎のゼリー。うむ、イクラの皮と中の汁まではさすがに再現できなかったか。

次は、日本人ならやっぱこれだろう!いくら丼!でも、このダミー・イクラはあまり美味しくないことがわかったので一口だけいただくことにした。

ダミーイクラのいくら丼

たしかに味はイクラ丼。でも、やっぱりイクラ特有の口の中で粒がはじける感覚が味わえず物足りない感じ。

というわけで、結論!この偽イクラ&キャビア、うまく作られてはいるけどやっぱり本物にはかなわないということがわかった。

でもまあ、「贅沢しすぎ、コレステロール取り過ぎは良くないとわかっているけど、どうしても食べたいイクラが食べたい!」という人は、一度試してみる価値はあるかもしれない。

おそロシ庵をスパチャで応援!