寒風吹き荒れる真冬の海岸でロシアのラーメンを食べ比べしてきた

インスタントラーメンというと日本の周辺、アジアで食べられているイメージが多いと思います。
が、ロシアでも一般的に食べられているんです!
もともとは韓国から持ち込まれたものだったのですが、人気が出て今ではロシア国内で様々なメーカーから出されています。特にメジャーなのが韓国のメーカー、ドシラクのもの。
ロシアで浸透しだした1990年代前半にはごちそうとして扱われることもあったとか。おそロシ庵のロシア人、Murasakitonboさんの家では、ごちそうとしてきれいにお皿に盛り付けて家族みんなで食べたという思い出もあるそうです。
逆に今では貧乏飯の代表。安く手軽に食べられるインスタントラーメンは学生や忙しい人の味方。日本と同じですね。
ロシアのインスタントラーメンは日本と同じように袋麺とカップラーメンが存在します。
「ロシアのラーメンを食べてみたい!」と友達が言ったので、どうせなら食べ比べをしよう!とかさばらない袋麺ばかりを買い集めて来たのが2017年の2月。
そしてなかなか一緒に食べるタイミングができず、気づくと2年が経とうとしていました。
存在も忘れかけていた2018年の12月の末、大掃除時に部屋の隅からこの買い集めたロシアラーメンが出てきたので、もう食ってしまえ!と「食べたい」といっていた友人をほっといて、都合のつく暇人、たまにおそロシ庵で記事を書いてくれるロシア生活が長かったとらまるはなばち氏を呼び出しました。

冬の海でロシアラーメンを食らう

呼び出したのは寒風吹き荒れる真冬の海岸。風がすごく強かった。
そんな強風の中、なるべく風を避けれそうな場所で焚き火台にて火を起こします。
飯盒に水を入れ沸かします。
今回食べるラーメンは3メーカー、7種類。
約二年前のラーメンたち、おそらく賞味期限は切れていますが気にしないことに。表示は怖いので見ないことにします!
作り方はすべてチキンラーメン方式。煮込むんじゃなくてお湯を入れて3分待つだけ!
それでは実食していきます!!
ドシラク ビーフ味
  • ビーフの味はあまりしない
  • ベースは塩っぽい味
  • 唐辛子が効いている
  • 日本でいうならキムチ味
  • さすが韓国から来た製品
  • おいしい
  • 謎肉っぽいのが入っている
  • 海藻成分から抽出されたヨードが入っているらしい
日本で暮らしているとあまり意識しないんですが、ロシア人はヨードを気にします。
海藻に多く含まれているので、我々日本人は普段から海藻を食べているので摂取しなきゃ!とはならないんですが、ロシアではそこまで多くの海藻を食べないため、ヨード不足を気にかける人が結構いるのです。(海藻サラダは普通にスーパーに売ってますが)
ドシラク チキン味
  • チキン感はゼロな味
  • ビーフと同じくベースは塩っぽい味
  • 唐辛子はなし
  • おいしくない
  • 味が薄い(お湯の量ではない)
  • ビーフと同じく謎肉入り
  • さらに謎のビーフジャーキー(チキン?)のようなものが入っている

駄菓子のビッグカツみたいなのは粉末スープ。多分古いのでシケってこんな状態に…。
ビズランチ チキン味
  • チキンの味はしない
  • チキンラーメンを薄くしてスパイスを入れた感じ
  • 日本の食べ物にはあまり入っていない、食べ慣れないスパイスの味
  • 量が多い
  • おいしいけどあまりたくさん食べれない
  • 具はない
粉末スープにスパイスの絵
ビズランチ ビーフ味
  • ビーフ感なし
  • スパイスの配合がいい感じ
  • チキン味より食べやすい
  • 麺が多い
  • 吸水力が違う?麺がスープを吸ってしまった
  • 具はない

スープを全て吸ってしまった食いしん坊麺

一つの量はそんなに多くないけど、二人で食べてるとはいえこれだけ食べてくると腹に溜まってくるので小休止。
すると馬がやってきた。
一度乗ってみたい。
ロルトン チキン味
  • チキンっぽさはなし
  • 謎の香草風味
  • 香草風味がチキンに勝っている
  • 油っぽい(油を入れたから)
  • まずくはない
  • 麺が細い
  • 食べやすい
  • 具はない
ロルトンはひまわり油がついてくる。
ロルトン ビーフ味
  • ビーフっぽさはない
  • 胡椒がきいてる
  • 香草感がチキンより弱い
  • 特徴が弱い
  • 麺は同じく細い
  • 具はない
ロルトン きのこ味
  • きのこの風味が強い
  • 香草感も強い
  • 麺なしのスープにすればもっと美味しい
  • ただ、今まで大量の麺を食べてきたからそう思うのかも
  • 今まで似たような味だったけど、これはきのこの特徴が強く出てる。
  • 特徴的な味
  • ドイツの日清カップヌードルのきのこ味もたしかこんな味。日本にない味。
 
ちなみに、小袋の袋が全て開けにくかった!日本の「こちら側のどこからでも切れます」のマジックカットがいかに偉大なことか!あれも開かないときあるけど…
 
 
 
 
 
 
全体を通しての感想
ロシア生活の長かったとらまるはなばち氏は語る。
「ビーフ味」、「チキン味」などと書かれていても、全く味が再現できていない。何も言わずに出されたら、たぶん味を当てることはできないと思う。
今回食べたものは全部、具が申し訳程度にしか入っていない。ほぼカス。また、昔現地で食べた他の銘柄のものも同じような感じだった。ケチらずもっと大きい具を入れてほしい。そして、かろうじて「これ肉のかけらかな?」と思える具のまずいことと言ったら…。なぜこんなのが商品化されるのか理解できない。日本のインスタントラーメンを見習ってほしい。
ふと思ったのだが、もしかすると、そもそも西洋風の出汁にはこのようなインスタント麺は合わないのではないか??今後インスタント麺を新たに開発するなら、このような路線ではなく、スープパスタのようなものを広く展開したいったほうがいいような気がする。実際、ロシアなどでは、メインの具ではないがマカロニやスパゲティが入っているスープも広く食べられており、すごく美味しい。
また、ロシアのインスタント麺のスープには、「飲み干したい」と思える美味しさがまるでない。すぐに飽きが来てしまう。なんというか…、深みがない。しょっぱいけど旨味は弱く、味が薄い。そこにさらに食感がそんなに良くない麺を合わせるので、そりゃ食べてて気持ち悪くもなりますわw
今回食べたのは、賞味期限がとっくに切れてるやつだったので、多少なりとも味は劣化していたと思う。しかし、それを差し引いても、そもそもの味付けが「?」である。
留学中も、現地のカップ麺、インスタントラーメンにはお世話になったが、そういえば当時初めて食べた時も、どのメーカーのものも具の少なさに驚いた。あれから10年以上経っているが、全く進化していないように感じる。
そういえば、一度知り合いの勧めで、ロシアのカップラーメンに少しマヨネーズを入れて食べたことがある。すごく美味しくなるわけではないが、味は多少変わるし、若干コクが出るような気がしないでもない。今回の食べ比べでもマヨネーズを試してみればよかったかも。
ロシアのインスタント麺には、貧乏留学生時代にはお世話になった。そのため、食べると今でも当時のことを思い出してノスタルジーに浸れる。なので、年に1回ぐらいは食べたくなる。だが、今回のように一気に食べるのはもう無理だww
おまけ
 
お湯を沸かし始めるとトンビが襲来してきてあぶなかった。
 
 
この海岸は私の家の近所なんですが、たまに観光客がトンビに餌付けしてるのを見かけます。
絶対にやめてください!!!
前見かけた観光客、ミニチュアダックス連れてトンビに餌付けなんてしてたら、そのうちその犬も連れ去られるぞ!